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「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」などで国内外から高く評価されてきた呉美保監督が9年ぶりに長編映画のメガホンをとり、作家・エッセイストの五十嵐大による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」を映画化。「キングダム」シリーズの吉沢亮が主演を務め、きこえない母ときこえる息子が織りなす物語を繊細なタッチで描く。
宮城県の小さな港町。耳のきこえない両親のもとで愛情を受けて育った五十嵐大にとって、幼い頃は母の“通訳”をすることもふつうの日常だった。しかし成長するとともに、周囲から特別視されることに戸惑いやいら立ちを感じるようになり、母の明るさすら疎ましくなっていく。複雑な心情を持て余したまま20歳になった大は逃げるように上京し、誰も自分の生い立ちを知らない大都会でアルバイト生活を始めるが……。
母役の忍足亜希子や父役の今井彰人をはじめ、ろう者の登場人物にはすべてろう者の俳優を起用。「正欲」の港岳彦が脚本を手がけた。
ネット上の声
- 耳が聞こえない両親と、聞こえる息子。家族それぞれの葛藤がリアルに描かれてて、涙なしには見られなかった。静かな世界のコミュニケーションがすごく雄弁。
- コーダの話だけど、どの家族にも通じる親子の物語だと思った。
- 静寂の中の会話が心に響いた。これは名作。
- 「コーダ あいのうた」とはまた違う、日本ならではのリアルさがあった。普通に泣いちゃうよね。
ヒューマンドラマ
- 製作年2024年
- 製作国日本
- 時間105分
- 監督呉美保
- 主演吉沢亮
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「VIDEOPHOBIA」「大和(カリフォルニア)」の宮崎大祐監督が、映画美学校アクターズコースとのコラボレーションで制作したSF青春群像劇。未来の地球と火星で暮らす人々を描いた「MY LIFE」、ある森に集った人々をシームレスに描く「BUSH OF GHOSTS」の2部で構成され、宮崎監督とアクターズコースの生徒14人が共同で脚本を手がけた。
はるか遠い未来、過去の人類の体験や感情を追体験できるゲームに熱中する青年のマシーンが故障してしまう。近い未来、地球の環境悪化が進むなか、ミチと恋人イチロウは火星への移住を望んでいたが、イチロウにだけ移住許可がおりることになり……(「MY LIFE」)。
タイ料理店の同僚と一夜を過ごしたミスズは、匂いに誘われて森の中へ迷い込む。ハローワークで希望の仕事が見つからないヤタベは気晴らしに森へピクニックに出かける。チンピラのミカは舎弟のアキトが麻薬に手を染めているのではないかと疑い問いただすが、アキトはそれを侮辱と感じミカへの復讐を決意する(「BUSH OF GHOSTS」)。
青春、 ヒューマンドラマ
- 製作年2022年
- 製作国日本
- 時間69分
- 監督宮崎大祐
- 主演今井彰人
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日本手話とクルド語を題材に、ろう者の日本人家族とクルド人一家が繰り広げる誇り高き小競り合いの行方を描いたコメディ。
古賀夏海は電器店を営むろう者の父と弟と暮らしているが、ある日、一家は同じ町に暮らすクルド人家族と些細なすれ違いから対立してしまう。両者の通訳として駆り出されたのは聴者である夏海と、クルド人一家の中で唯一日本語を話せるヒワだった。お互いの家族の通訳をするなかで、夏海とヒワの間には次第に信頼関係が生まれるが、両家の対立は深まるばかり。そんなある日、夏海の弟・駿が描いた謎の文字が、町を巻き込む事態へと発展してしまう。
「愛のゆくえ」の長澤樹が主人公・夏海を演じ、東京・西日暮里でラーメン店を営むろう者の毛塚和義が夏海の父役で演技に初挑戦。テレビドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の那須英彰と「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の今井彰人が父の友人役、「笑いのカイブツ」の板橋駿谷が町おこしを計画する団体職員役、「ハケンアニメ!」の小野花梨がろう学校の先生役で共演。「なんのちゃんの第二次世界大戦」などの監督作で知られ、自身もCODA(ろう者の親を持つ聴者の子ども)である河合健がメガホンをとった。
コメディ
- 製作年2025年
- 製作国日本
- 時間---分
- 監督河合健
- 主演長澤樹