ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが、戦後ドイツを代表する芸術家アンゼルム・キーファーの生涯と現在を追ったドキュメンタリー。
ヴェンダース監督と同じ1945年にドイツに生まれたアンゼルム・キーファーは、ナチスや戦争、神話を題材に、絵画、彫刻、建築など多彩な表現で作品を創造してきた。初期の創作活動では、ナチスの暗い歴史から目を背けようとする世論に反してナチス式の敬礼を揶揄する作品をつくるなどタブーに挑み、美術界から反発を受けながらも注目を集めた。71年からはフランスに拠点を移し、藁や生地を素材に歴史や哲学、詩、聖書の世界を創作。作品を通して戦後ドイツと「死」に向き合い、傷ついたものへの鎮魂を捧げ続けている。
ヴェンダース監督が2年の歳月をかけて完成させた本作は、3D&6Kで撮影を行い、絵画や建築が目の前に存在するかのような奥行きのある映像を表現している。アンゼルム・キーファー本人が出演するほか、再現ドラマとして息子ダニエル・キーファーが父の青年期を演じ、幼少期をヴェンダース監督の孫甥(兄弟姉妹の孫にあたる男性)アントン・ベンダースが演じる。
ネット上の声
- 「神話は現代でも通用するし、歴史を理解するための手助けになる」(おぼろげな記憶を
- キーファーの作品は、別世界のイリュージョンとして安全な場所から鑑賞することを許し
- アンゼルム・キーファーのアトリエが凄すぎるのだけど、あれ本当に全部実在するのかし
- 数年ぶりに3Dメガネを掛けて映画を観れて、しかもそれがヴェンダースの新作だったと
ドキュメンタリー
- 製作年2023年
- 製作国ドイツ
- 時間93分
- 監督ヴィム・ヴェンダース
- 主演アンゼルム・キーファー