「4ヶ月、3週と2日」などで世界的に高く評価されるルーマニアの名匠クリスティアン・ムンジウが、トランシルバニア地方の小さな村で起こった些細な対立が深刻な紛争へと発展していく様子を通し、多くの火種を抱えた現代ヨーロッパの危うい状況をあぶり出した社会派サスペンス。
出稼ぎ先のドイツで暴力事件を起こし、トランシルバニアの村に帰って来たマティアス。しかし妻との関係は冷えきっており、森で起きた事件をきっかけに口がきけなくなった息子や衰弱した父との関係も上手くいかない。元恋人シーラに心の安らぎを求めるマティアスだったが、シーラが責任者を務める地元の工場がアジアからの外国人労働者を雇ったことをきっかけに、よそ者を異端視する村人との間に不穏な空気が流れはじめる。
2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。
ネット上の声
- 対立と分断が激化する2020年代の世界との悲痛な共鳴
- 静けさの中、やがて嵐がやってくる
- 現代グローバル社会の不寛容さ
- 移民問題と右翼化は何度も語られてるけど、ずっと、いやますますこうなってるのかなと
ヒューマンドラマ
- 製作年2022年
- 製作国ルーマニア,フランス,ベルギー
- 時間127分
- 監督クリスティアン・ムンジウ
- 主演マリン・グリゴーレ