全3作品。マリヤム・トゥザニ監督が制作した映画ランキング

モロッコの旧市街、伝統衣装カフタンの仕立て屋。職人の夫と妻、そして若い弟子が織りなす、愛の物語。

モロッコの旧市街（メディナ）で、伝統的なカフタンの仕立て屋を営むハリムとミナ夫妻。二人の間には、長年連れ添った深い愛情と信頼。ある日、彼らは若い見習い職人ユーセフを雇う。ハリムはユーセフに技術を教えるうち、内に秘めていた想いに気づき始める。一方、病を患う妻のミナは、夫の変化を静かに見守っていた。伝統と職人技への敬意、そして言葉にならない愛。三人の視線が交錯する時、彼らが選ぶ愛の形とは。繊細な感情の機微を、美しい刺繍のように紡ぎ出す物語。

モロッコの旧市街、未婚の妊婦と孤独なパン屋の女主人。二人の出会いが、閉ざされた心に光を灯す感動の物語。

イスラムの伝統が息づくモロッコ、カサブランカの旧市街。夫を亡くし、8歳の娘とパン屋を営むアブラの日常。そこに現れた、お腹の大きな家なき娘サミア。アブラは戸惑いながらも、彼女を臨時の手伝いとして雇う決断。保守的な社会の厳しい視線の中、共にパンを焼き、食卓を囲む日々。生まれてくる子供の将来を案じるサミアと、過去の悲しみに心を閉ざすアブラ。二人の女性が織りなす、ささやかだが力強い絆と再生の物語。

モロッコの裕福な家庭で働く10歳の少女アヤ。彼女が初めて見る「海」に馳せる、ささやかな夢と現実の物語。

現代のモロッコ、カサブランカ。裕福な家庭で家政婦として働く10歳の少女アヤ。故郷の村を離れ、幼いながらも黙々と仕事をこなす彼女には、ささやかな夢があった。それは、まだ一度も見たことのない「海」へ行くこと。ある日、一家が海辺へ出かけることを知り、アヤの心は期待に膨らむ。しかし、彼女に課せられた仕事と、越えがたい身分の壁。少女の純粋な憧れと、厳しい現実が静かに交錯する。果たしてアヤは、夢に見た海辺にたどり着くことができるのか。その結末。