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北海道・知床の町、斜里。神話と現実が交錯する土地で、生命の記憶が身体を通して呼び覚まされる幻想譚。
世界自然遺産・知床の麓に広がる町、北海道・斜里町。この土地には、かつて人間の言葉を話したという赤い魚の神話が息づく。厳しい自然と共存してきた人々の営み、そして遥か昔から受け継がれる生命の記憶。物語は、一人の人物の身体を通して、その土地に眠る太古の物語を呼び覚ましていく。言葉にならない感情や記憶が、ダンスや身体表現によって紡がれる映像詩。観る者の五感に直接訴えかける、生命の根源を巡る神秘的な体験。
ネット上の声
- これは映画館で観ないとダメだ!
- "映画"で近似された体験型アート
- 自然との共生
- 映画を観る前にアイスカフェオレを急いで飲み干してしまい、上映途中でトイレに駆け込
ドキュメンタリー
- 製作年2020年
- 製作国日本
- 時間63分
- 監督吉開菜央
- 主演吉開菜央
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「鉱 ARAGANE」「セノーテ」など異形の地下世界を題材に映画制作を続けてきた小田香監督が、日本の地下世界にカメラを向けた作品。
地下の暗闇から現れた「シャドウ(影)」はある女の姿を借り、時代も場所も超えた旅に出る。シャドウは地下鉄が走る音を聞き、戦争で多くの人々が命を落としたほら穴の中で死者の声に耳を澄ませる。山奥の寺では、洞窟へと続く壁面に彫られた仏のために読経する僧侶のかたわらに身を寄せる。かつてそこで起きたことをトレースするようになったシャドウは、ふと訪れた映画館で目にした映像に導かれ、湖の底に沈んだ街へと向かう。
小田監督が3年かけて日本各地で取材を行い、その土地に宿る歴史と記憶、土地の人々の声を反映させて描きだす。米津玄師「Lemon」MVでのダンスや映画「Shari」の監督として知られる映画作家・ダンサーの吉開菜央が、女の姿を借りたシャドウを演じた。
ネット上の声
- 1番いいトコはポスター
- 暗闇体験をしますと電気が消えるとき「あ、ここも地下の穴(地下階の映画館)だ…」と
- 舞台挨拶付きで、客席からの質問の半分は監督の前作を観賞された方も含めて良かったと
- 「GAMA」で係留された在/不在の狭間を、より在に引き寄せるためのいくつかの異化
ドキュメンタリー
- 製作年2024年
- 製作国日本
- 時間83分
- 監督小田香
- 主演吉開菜央
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「セノーテ」「鉱 ARAGANE」の小田香監督が、沖縄戦で多くの人々が命を落とした自然洞窟・ガマを題材に、沖縄の戦火の記憶に触れた中編作品。
戦後80年の沖縄。戦争で住民たちが防空壕として避難・生活し、多数が命を落とした自然洞窟・ガマの中で、平和の語り部であるガイドの男性が、当時の出来事を語り継いでいる。あるガマでは、集団自決により多くの命が失われた。また別のガマでは、米軍との対話によって多くの命が救われたという。男性はガイド活動のほかに、ライフワークとして遺骨収集にも取り組んでいる。男性の傍らでは青い服をまとった女性・シャドウ(影)がたゆたい、現代と過去の交差を表現するかのように、波打ち際で珊瑚のかけらと戯れる。そこに切り裂くような轟音が響き渡り、シャドウの頭上を米軍機が飛び交ってゆく。
実際に沖縄で平和ガイドと遺骨収集の活動をしている松永光雄さんが出演し、映画作家・ダンサーの吉開菜央が、2024年の小田監督作「Underground アンダーグラウンド」へとつながる存在・シャドウを体現した。
ドキュメンタリー
- 製作年2023年
- 製作国日本
- 時間53分
- 監督小田香
- 主演松永光雄