-
スーパー銭湯の清掃員を主人公に、コロナ禍で様変わりした日常や、喪失と再生をテーマに描いた中編作品。
スーパー銭湯の新人清掃員・市川亮太は、清掃の仕事を通して「当たり前の景色を保つこと」の難しさを知る。髪の毛一本でも気にする清掃員としての姿勢や、銭湯の心臓部でもある「ろ過装置」の存在を知ることで、清掃業やスーパー銭湯の存在そのものにのめり込んでいく亮太。しかし、そんな中、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、スーパー銭湯は休業を余儀なくされる。そして休業期間が長引く中、店長から1通のメールが届く。それは、営業再開を待たずにスーパー銭湯が閉店となるという知らせだった。大きな喪失感を抱いた亮太は、閉店を前に、ほかの清掃員たちと最後の清掃作業に向かう。
監督は、テレビの報道番組の制作などに携わってきた新鋭・堀川湧気。主人公の亮太役は映画「無頼」やNetflixオリジナルシリーズ「First Love 初恋」に出演した斉藤天鼓。
ネット上の声
- 最高に感動します
- 始まりがあれば終わりがあり、また始まる❗
- スーパー銭湯の清掃主任として働く元プロレスラーを被写体にしたドキュメンタリーが元
- この後に観た『還る』という銭湯の裏側を追ったドキュメンタリーをドラマ化したような
ヒューマンドラマ
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間38分
- 監督堀川湧気
- 主演斉藤天鼓
-
第14回田辺弁慶映画祭でグランプリと映画.com賞を受賞した「愛のくだらない」などで注目を集める野本梢監督による中編作品。女性の社会進出における不遇を目の当たりにするも、男女の対立構造に疑問を抱き始める中学生の少女の姿を描いた。
男子生徒と衝突して悔しい思いをした女子中学生のミクは、「強くなりたい」と近所のお姉さんからアクションを学び始める。同じころ、就職活動で女性であるというだけで不利で不愉快な経験をした姉のチカは、SNSで共闘をうたう女性たちに救われ、自らも動画サイトを通じて女性の権利について発信を始める。かくしてミクとチカは、力をあわせて女性の権利向上のための活動にまい進していく。しかし、自由気ままに生きるもうひとりの姉ウナが起業に励んでいる姿や、ミクと衝突した男子生徒が見せてくれた気遣いを素直に受け入れることができなかった自分に、ミクは次第にモヤモヤを募らせていく。
ネット上の声
- フェミニズムはいいのだが…。
- 発信するより大切なもの
- 流石だー!
- 面白かった
ヒューマンドラマ
- 製作年2022年
- 製作国日本
- 時間56分
- 監督野本梢
- 主演稲村美桜子
-
「私は渦の底から」「わたしが発芽する日」「次は何に生まれましょうか」といった短編で各地の映画祭で受賞を重ねてきた野本梢監督が、人生の岐路に立たされた大学生の葛藤をハラスメントの問題を交えて描いた短編。仲間と飲んだり彼氏のライブを見に行ったりと忙しない毎日を過ごしている大学3年生の友佳は、ある日、大学で清掃の仕事をしている青年・尾田と出会う。尾田が大学の授業に興味を持っているということを知った友佳は、尾田を教室に潜り込ませようと画策するが、ある事実を知ってしまい……。池袋シネマ・ロサで開催の「野本梢監督特集『私』」(2020年2月29日~3月13日)で上映。
ネット上の声
- 主人公が力になりたいと思う子がパワハラを受けている見せ方だが、彼の方がこんな職場
- 所々不自然な会話や演出があるけど、この作品が描こうとしていることは全面的に推した
- 目の付け所が素敵で、主人公の行動にもう少しだけ正義を見たかった
- ラストカットの笠松七海の芯のある眼差しが全てだった
- 製作年2020年
- 製作国日本
- 時間30分
- 監督野本梢
- 主演笠松七海
-
若手監督の登竜門として知られる田辺・弁慶映画祭の2019年(第13回)のコンペティション部門でグランプリを受賞した長編作品。同映画祭ではグランプリのほか、主演の笠松七海と村田唯の俳優賞や観客賞など5冠に輝き、第16回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の長編コンペティション部門でも観客賞を受賞するなど、多数の映画祭で高い評価を得た。結婚を目前に控えた兄・健治の浮気現場を目撃した高校生の洋子は、好奇心に突き動かされて浮気相手の女性・美沙と対峙するが、美沙の独特の柔らかさや強さと脆さにひかれていく。そして衝動的に、洋子は美沙にある共犯関係を持ち掛ける。田辺・弁慶映画祭の受賞作品を特集する「田辺・弁慶映画祭セレクション2020」(20年11月20日~12月10日、東京・テアトル新宿)で上映。
ネット上の声
- 両親を早くに亡くし兄と二人で生きてきた女子高生の洋子
- 登場人物の掘り下げ方、関係性の展開が秀逸
- 素晴らしい心理描写
- 洋子の友達の小梅が突拍子もなく「タコ殴り」という言葉を何回も使っていて、なんだか
ヒューマンドラマ
- 製作年2019年
- 製作国日本
- 時間96分
- 監督芳賀俊
- 主演笠松七海
-
「あいつは自分が上位だと思い込んでいる」無意識的なランク付けに翻弄される高校生。
ネット上の声
- 主演女優・笠松七海の眼の独自の鋭さがスクリーンによく映えて、映画の力になっている
- 笠松七海さんの真っ直ぐに伝わるお芝居、森累珠さんの独特な存在感を感じるお芝居に惹
- いつの間にかクラスでの自分のポジションをランク付けしている
- 田辺・弁慶映画祭セレクション2017:野本監督DAY①
- 製作年2017年
- 製作国日本
- 時間16分
- 監督野本梢
- 主演笠松七海
-
あいち国際女性映画祭グランプリや田辺・弁慶映画祭の映画.com賞を受賞した「私は渦の底から」で注目を集めた野本梢監督が、子育てを通して自身の葛藤と向き合う若い母親を描いた短編。シングルマザーの聡美は娘の望結が他の子たちと少し違うことに悩んでいたが、そのことを誰にも相談できずにいた。そんななか、親に叱責され、担任の先生に泣きつかれ、いら立ちを募らせた聡美は、ついに望結に当たってしまうが……。池袋シネマ・ロサで開催の「野本梢監督特集『私』」(2020年2月29日~3月13日)で上映。
ネット上の声
- 【ADHDの傾向のあるシングルマザーが同じ傾向の娘を、苦悩しながら育てる姿が切ない。だが、ラストの母娘の公園のシーンは、仄かな希望を感じさせる作品。】
- 製作年2019年
- 製作国日本
- 時間25分
- 監督野本梢
- 主演根矢涼香