「死者の日」を迎える11月のエストニアを舞台に、不思議な純愛の行方を幻想的なモノクロ映像で描いたダークラブストーリー。エストニアの作家アンドルス・キビラークのカルト的ベストセラーを原作に、ライナー・サルネ監督がアニミズムの思想をベースに異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を盛り込みながら撮りあげた。
亡き先祖を追憶する「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻って来た死者は家族を訪ね、一緒に食事をとりサウナに入る。精霊や人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役して隣人から物を盗み、極寒の冬を無事に乗り切るべく行動する。農夫の娘リーナは、村の青年ハンスに想いを寄せる。一方、ハンスはドイツ人男爵の謎めいた娘への恋心を募らせ、森の十字路で悪魔と契約を結ぶ。
「ムカデ人間」で知られ、2020年2月に他界したドイツの俳優ディーター・ラーザーが男爵役を演じ、本作が遺作となった。
ネット上の声
- 【生者と死者と魔女と使い魔や疫病が共存する不可思議な世界での切ない恋を描いた、エストニア発の幻想優美なダーク・ラブ・ファンタジー作品。独特なる世界観をモノクロームで美しく描いた作品でもある。】
- エストニアの「お盆」のお話。静謐な美しいモノクロームの映像、神と悪魔が日常的に存在する土俗的な世界観等々、一見所謂難解な映画のようだけど、本質はコメディ(単に喜劇という意味ではなく)だと思う。
- 土着信仰的おとぎ話の世界観と詩的な映像
- 幻想的なゴシックラブストーリー
ファンタジー、 ヒューマンドラマ
- 製作年2017年
- 製作国ポーランド,オランダ,エストニア
- 時間115分
- 監督ライナル・サルネット
- 主演レア・レスト