「暴走機関車」などで知られるロシアの巨匠アンドレイ・コンチャロフスキーが、冷戦下のソ連で30年間も隠蔽された民衆弾圧事件を題材に撮りあげた社会派サスペンス。1962年6月1日、ソ連南部ノボチェルカッスクの機関車工場で大規模なストライキが発生した。フルシチョフ政権が目指した豊かな共産主義統治にも陰りが見え始め、生活に困窮した労働者たちが物価高騰や給与カットに抗議の意思を示したのだ。危機感を抱いたフルシチョフ政権は、スト鎮静化と情報遮断のために現地へ高官を派遣。そして翌日、約5000人のデモ隊や市民に対して無差別に銃撃が行われる。広場がすさまじいパニックに陥る中、熱心な共産党員として長らく国家に忠誠を誓ってきたリューダは、18歳の愛娘スヴェッカの行方を捜して奔走する。リューダを演じるのは、コンチャロフスキー監督作「パラダイス」でも主演を務めたユリア・ビソツカヤ。2020年・第77回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。
ネット上の声
- この映画は私も含めたみなさんが考えているようなメッセージを伝えるものではない
- ソビエトの歴史の暗い章を鋭く、堂々と見ている映画
- こんな世界でも親が子を想う気持ちは共通
- 信仰と娘への愛の狭間で
ヒューマンドラマ
- 製作年2020年
- 製作国ロシア
- 時間121分
- 監督アンドレイ・コンチャロフスキー
- 主演ユリア・ヴィソツカヤ