老人ホームで暮らす認知症の祖母。一瞬の記憶を呼び覚ますのは、孫娘が差し出した「わさび」の香り。家族の愛と記憶を巡る、切なくも温かい物語。
現代日本のとある老人ホーム。認知症を患い、過去の記憶の多くを失った高齢の女性、フミコ。施設を訪れた孫娘の好意で、好物だったお寿司を口にする。ツンと鼻を突くわさびの刺激が、閉ざされていた彼女の記憶の扉をわずかに開く。それは、亡き夫との大切な思い出の断片だった。孫娘は、わさびをきっかけに祖母の記憶を取り戻そうと奮闘するが、フミコの意識は現実と過去を行き来し、その時間は長くは続かない。たとえ記憶が薄れても、心に刻まれた愛情は消えない。わさびが繋ぐ一瞬の奇跡が、家族に遺すものとは。
ネット上の声
- 【逆境の中、女子高校生が家業の親父の味を継ぐ決意をするまでの過程を、静謐なタッチで描いたピリッと沁みる短編】
- この映画を観てたら色んな場所で色んな人生があるなぁって感じた
- 地雷を作る女性差別の演出家だ。
- 涙なしでは語れない父と娘の絆
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国日本
- 時間30分
- 監督外山文治
- 主演芳根京子