全4作品。ルイス・ニェッコが出演した映画ランキング

恋人の突然の死。愛する人を弔う権利さえ奪われたトランスジェンダーの女性が、尊厳をかけて社会の偏見に立ち向かう。

チリのサンティアゴ。トランスジェンダーの女性マリーナは、年の離れた恋人オルランドと幸せな日々を送っていた。しかし、彼の誕生日の夜、オルランドは突然倒れ、帰らぬ人となる。悲しみに暮れるマリーナを待ち受けていたのは、オルランドの家族からの冷酷な仕打ちと、警察からの屈辱的な尋問だった。「女」であることさえ疑われ、弔いの場からも追い出されてしまう。愛する人を失った悲しみと、社会からの理不尽な偏見。二つの苦しみを抱えながらも、彼女は自分自身の尊厳を守るため、そしてオルランドへの最後の別れを告げるため、毅然と前を向く決意。

過去を捨てた元天才子役シンガー。離島の隠遁生活に響く、彼の才能を知る女性の声。失われた声と魂の再生を描く、感動のチリ産ヒューマンドラマ。

舞台は南チリの静かな離島。かつて天才子役シンガーとして脚光を浴びたメモは、心に深い傷を負い、今は過去を捨て羊工場でひっそりと暮らす日々。しかし、地元の女性マルタが偶然彼の類まれな歌声を知ったことで、止まっていた彼の運命が動き出す。再び歌うことを頑なに拒否するメモ。だが、マルタとの交流が、トラウマに閉ざされた彼の心を少しずつ溶かしていく。世間から忘れ去られた彼が、再びマイクの前に立つ日は来るのか。過去の栄光と心の傷との間で揺れ動く男の、魂の叫びがこだまする。

1971年にノーベル文学賞を受賞したチリの国民的文学者で、国外逃亡を余儀なくされて生涯の大半を逃亡生活に費やしたパブロ・ネルーダのある1年に焦点をあてたサスペンス作品。第2次世界大戦が終結した後、世界が米ソによる冷戦の影響を大きく受けていた1948年、チリでは共産主義が迫害されていた。上院議員で共産党員のパブロ・ネルーダは共産党が非合法の扱いを受けているとの報告を受け、上院議会で政府を非難する。ネルーダを弾劾したビデラ大統領は警察官ペルショノーにネルーダの逮捕を命じ、ペルショノーとネルーダの追いつ追われつの日々がスタートする。その弾圧された生活からインスピレーションを受け、代表作となる詩集「大いなる歌」を生み出すこととなるネルーダ役を、チリで人気コメディアンとしても活躍するルイス・ニェッコが演じる。監督は「NO」「ジャッキー　ファーストレディ　最後の使命」を手がけたチリ人監督のパブロ・ラライン。