「父、帰る」のロシア人監督アンドレイ・ズビャギンツェフの長編第3作。男性優位主義の現代ロシアで必死にもがくひとりの女性の業をサスペンスフルに描き、2011年・第64回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で審査員特別賞を受賞したヒューマンドラマ。初老の資産家男性と再婚した元看護士エレナは、高級マンションで何不自由ない生活を送っているかに見えたが、夫からは家政婦のような扱いを受けていた。その一方で、エレナは前夫との間にもうけた無職の息子家族の生活費を工面し続けていたが、急病に倒れた夫が遺言書を作成すると言い出したことから、エレナの心境に変化が訪れる。妻として、母として苦悩する主人公エレナを、ベテラン女優ナジェジダ・マルキナが熱演。夫役に「作家の妻の日記」のアンドレイ・スミルノフ。
ネット上の声
- 人間を描く行間から見えるロシア社会の闇
- こちらの不安を掻き立てる上手さもあるが
- お互い再婚同士の老年夫婦に
- 女性の業に迫った秀作です
ヒューマンドラマ
- 製作年2011年
- 製作国ロシア
- 時間109分
- 監督アンドレイ・ズビャギンツェフ
- 主演ナジェジダ・マルキナ