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「祖谷物語 おくのひと」の蔦哲一朗監督が、自然エネルギーを活用するオフグリッドハウスで生活を送る主人公たちの姿を通して「脱成長」の生き方を描いた作品。
雨水をろ過して生活用水に変える循環機能をもった「アースシップ」という家に住み、電気も水道もないなかで、自然に配慮し、自給自足の生活を送っているジンとテラ。都会から移住してきたジンは、地元民のテラから狩りなど田舎での暮らし方を教わり、文学や詩を楽しむように自然を理解していく。自分たちで野菜を作り、自然の中で生きることに意義を感じていた2人だったが、次第に関係がギクシャクし始めて……。
アンドレイ・タルコフスキーやタル・ベーラ、ツァイ・ミンリャンらを彷彿させるスローシネマで、雨や光、音の表現にこだわったモノクロの映像で物語を紡いでいく。
ネット上の声
- シンプルイズベスト?
- 登場人物の関係性を台詞に頼ったり説明したりする野暮なことは一切せず、スクリーンに
- 美しくも白黒の視界とはある意味対照的に、他の感覚(聴・嗅・触・味)に広がる世界が
- 雨の音、虫の鳴き声、山鳩の声、人の声、川の流れ、焚き火の音、咀嚼音
ヒューマンドラマ
- 製作年2021年
- 製作国日本
- 時間45分
- 監督蔦哲一朗
- 主演須森隆文
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「ふゆの獣」で第11回東京フィルメックス最優秀作品賞を受賞した内田伸輝監督が、孤独な男女の他者への依存をテーマに描いた自主制作による長編劇映画。東京近郊の森でテント暮らしをするノボルは、ある日、キフユという女性に出会う。美人局をやらされているキフユをその境遇から救う目的で、ノボルはキフユを誘拐し、キフユの男・シゲヒサに身代金を要求する。ノボルの要求を意に介さないシゲヒサに捨てられることを恐れたキフユはシゲヒサの元に戻るが、シゲヒサは別の女に美人局をさせていた。そのことに逆上したキフユはシゲヒサを刺してしまう。その様子を見たノボルは、キフユと2人で日本からの脱出を企てる。
ネット上の声
- 依存を描いている作品の中では結構好きだった
- 銀幕短評(#598)
- ドキュメンタリーのような生々しいカットと圧倒的不気味さを誇る須森隆文さんの怪演が
- リアルと茶番のぎりぎりのところでなんとか持ちこたえて最後はねらってか笑かしてきた
ヒューマンドラマ
- 製作年2016年
- 製作国日本
- 時間115分
- 監督内田伸輝
- 主演須森隆文
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「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」などで知られる評論家・切通理作の初監督作品。ひょんなことから出会った20代の青井深琴と野島喬は同じ高校の卒業生だが、4歳の年齢差のため一緒に高校に通った時期はなかった。意気投合した2人は男女の仲を意識し、ともに一晩を過ごすこととなるが、喬はラブホテルではなく、2人の通った高校の校舎へと深琴を連れて行く。深夜の母校で深琴は喬が「青春のやり直し」をしたがっていると思うようになり、学生時代にいい思い出のなかった深琴も、誰もいない学校で好き放題に「復讐」してしまおうと盛り上がる。しかし、その夜の母校は無人ではなく、ほろ酔いで学校に戻ってきた当直の女教師・山崎と、山崎を裏門で待ち受ける何者かがおり、青春の過ぎ去った大人たちが学校で過ごす一晩が訪れる。
ネット上の声
- ブス男女が酒の勢いで夜の学校(母校)に忍び込んでイチャイチャするだけのシチュエー
- よく内容を知らず借りてしまったのだけれど…コレは…
- 社会へ復讐する大人たちのファンタジー
- 社会へ復讐する大人たちのファンタジー
青春、 ヒューマンドラマ
- 製作年2017年
- 製作国日本
- 時間74分
- 監督切通理作
- 主演深琴