漫画家を辞め、多摩川の河原で石を売る男。才能と現実の狭間で、もがき続ける家族の姿をシュールに描く異色の人間ドラマ。
舞台は多摩川の河川敷。かつては漫画家だったが、才能の枯渇を理由に筆を折った男・助川。彼は自らを「無能の人」と称し、河原で拾った石を売るという奇妙な商売を始める。もちろん、石が売れるはずもなく、妻と息子の冷たい視線が突き刺さる日々。それでも彼は、壊れたカメラの修理など、次々と風変わりな商売に手を出す。社会からドロップアウトした男の目を通して描かれる、滑稽で物悲しい人間の営み。果たして彼に行き着く場所はあるのか。
ネット上の声
- 地味の中に滋味があり、持たざる人間の人生のやりきれなさとおかしみ、そのしがない日
- 公開当時はとても評判が高く、本作で竹中直人のことを僕は知った
- 残らない記号的文明、残るは手の温もり
- うまくいかない男の夢想と優しい家族
ヒューマンドラマ
- 製作年1991年
- 製作国日本
- 時間107分
- 監督竹中直人
- 主演竹中直人