「父さんはドイツにいる」その言葉だけを信じ、幼い姉弟は汽車に飛び乗る。ギリシャの荒涼とした風景を巡る、過酷で詩的な旅路。
冬のギリシャ。12歳の姉ヴーラと5歳の弟アレクサンドロスは、一度も会ったことのない父親がドイツにいると信じている。父に会いたい一心で、二人はアテネの駅からドイツ行きの列車に忍び込み、あてのない旅を開始。しかし、幼い姉弟を待っていたのは、大人の世界の冷酷さ、暴力、そして束の間の優しさ。親切な旅芸人の一座との出会いと別れを経験し、厳しい現実が二人の純粋な願いを打ち砕いていく。濃い霧が立ち込める国境の川。その向こうに、彼らが探し求めた「風景」は存在するのか。
ネット上の声
- ちょっと詩的な不思議なシーンのあるロードムービー?そのように見えるでしょう表面的には確かにそうですでもそれは偽装です
- 「父」不在の姉弟は象徴界と想像界との間を彷徨しながら、「不在」へと辿り着く
- ラスト〜霧の中に見えてきた一本の木〜
- 圧倒的な映像と演出に魅入られて
ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国ギリシャ,フランス
- 時間125分
- 監督テオ・アンゲロプロス
- 主演ミカリス・ゼーナ