『ネオン・バイブル』(1995)、『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』(2016)などのイギリスの名匠テレンス・デイヴィスが1988年に発表した長編第1作。1940~50年代のイギリス、リバプールを舞台にした監督自身の自伝的ファミリー・ドラマで、「遠い声」と2年後に撮られた「静かな暮し」の2部構成。全編にわたって当時イギリスで人気のあったヒット曲や映画音楽など約30曲が散りばめられている。第41回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞したのをはじめ、第41回ロカルノ国際映画祭グランプリ金豹賞など数多くの賞を受賞。日本ではミニシアター・ブーム初期に公開され、DVD化されていないこともありカルト的な人気作となっている。
1950年代のリバプール。長女アイリーンの婚礼の朝。その時、父親はすでに壁にかかった写真と家族の記憶のなかにしかなかった。父は厳格をとおりこして暴力的だった。姉のアイリーン、妹のメイジー、弟のトニーの脳裏に刻まれた父の記憶。それらはあまりいい思い出ではなかった。ちょっとしたことで本当にすぐに怒る父だったが、それでも家族は愛していた。父が亡くなった後、子供たちはそれぞれに結婚をし、それぞれに家族をもつ。小さな諍いや不満を抱えながら、それぞれの人生は続いていく…。
ネット上の声
- 【”乱暴な父だったが、家にはいつも歌声が溢れていた。”50年代、リヴァプール。存命時の父の姿と共に成人した子供達の姿を数々の歌と共に描いた作品。】
- 時系列バラバラの映画って整理できなくて苦手なんだけど、"記憶"という観点で考える
- 胸糞が悪いけれど、どんなに時にも歌っていた人たちのアルバム
- ジャケ写の雰囲気がレトロチックでイイ
ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国イギリス
- 時間85分
- 監督テレンス・デイヴィス
- 主演アンジェラ・ウォルシュ