物言わぬ家具が、愛に満ちた若き二人を静かに侵食する。物質主義への痛烈な風刺詩。
ソビエト時代のジョージア。愛さえあれば何もいらなかった若いカップル。彼らの質素だが幸せな日々は、新しいアパートへの引越しを機に一変する。次々と運び込まれる家具や家電。物質的な豊かさは、いつしか二人の心に影を落とし、かつての純粋な愛情を蝕んでいく。台詞を排し、映像と音楽だけで綴られる、近代化の波にのまれる男女の寓話。失われた愛の行方。
ネット上の声
- 瑞々しい寓話作品
- 【ボロッチイ家に住んでいたカップルが新しいアパートに住み始め家具をドンドン買っていく姿をアイロニックに描いた作品。だが、最後半は物欲から解き放たれ愛を取り戻す姿を描く作品なのである。】
- 旧市街の恋人たち。団地の恋人たち。白昼夢のような実験性のなかで、ジョージアの在り方を問う。
- この日は、落葉〜歌うつぐみ〜四月の順で鑑賞
ヒューマンドラマ
- 製作年1962年
- 製作国ジョージア
- 時間48分
- 監督オタール・イオセリアーニ
- 主演ギア・チラカーゼ