戦前から戦中、そして戦後にかけて劇映画をはじめドキュメンタリー映画、短編映画など幅広い分野で活躍し、95年10月5日に80歳で亡くなったカメラマン、瀬川順一氏の足跡を追った長編ドキュメンタリー。題名の「ルーペ」とはカメラマンが撮影中に覗くファインダーのことを指している。瀬川氏は1931年に松竹キネマ蒲田撮影所に入り、のちに東宝の前身PCLへ移籍してカメラマンとなった。戦時中は3たび出征し、その合間に亀井文夫監督の「戦ふ兵隊」のスタッフとして中国戦線に赴いた。戦後は「銀嶺の果て」「ジャコ万と鉄(1949)」などの劇映画や、「法隆寺」「新しい製鉄所」「アントニー・ガウディ」などのドキュメンタリーのカメラマンをつとめている。「をどらばをどれ」や瀬川氏の遺作となった「奈緒ちゃん」でコンビを組んだ伊勢真一監督が10年近くにわたって瀬川氏にカメラを向け、ドキュメンタリーについて、カメラマンについて語る氏の姿を収めた貴重な記録である。96年度キネマ旬報文化映画ベストテン第3位。レーザーキネコ作品。
ネット上の声
- 観たい観たいと待ち望んでいた一本を遂に見れただけで嬉しかったが、上映後に伊勢監督
- ドキュメンタリーカメラマンという存在についての瀬川の見解が面白い
- カメラマン:瀬川順一氏の足跡を追った長編ドキュメンタリー
- @国立映画アーカイブ
ドキュメンタリー
- 製作年1997年
- 製作国日本
- 時間89分
- 監督---
- 主演伊勢真一