1970年代から個人制作で映画やインスタレーションを作り続けているアメリカの実験的映像作家ジェームズ・ベニングが、アメリカの2つの場所で起こったセンセーショナルな殺人事件を描いた作品。
1984年、カリフォルニア州オリンダに住む15歳の少女バーナード・プロッティが、クラスメイトの少女を刺殺した。その動機は、被害者が自分よりも人気者だったからというものだった。1957年、ウィスコンシン州プレインフィールドで農夫のエドワード・ゲインの恐ろしい犯罪が発覚する。極度のマザコンでもあったゲインは、3年間で女性を中心に計15人もの人間を殺し、それらの死体を使って調度品をこしらえていたのだった。
映画後半で描かれるエドワード・ゲインの事件はアメリカの犯罪史上でも有名な猟奇殺人事件で、トビー・フーパー監督の「悪魔のいけにえ」やアルフレッド・ヒッチコック監督の「サイコ」のモデルにもなったことで知られる。2つの事件の当事者の証言に基づいた再現ドラマとともに、それぞれの事件の舞台となったカリフォルニアの住宅街や、ウィスコンシンの雪深い田舎の風景が印象的に切り取られ、アメリカの暗部をドキュメンタリータッチに描き出す。特集上映「ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景」(23年10月7〜13日、シアター・イメージフォーラム)上映作品。
ネット上の声
- 静と動の妙だったり、合間に並ぶ景観ショットは他のタイトル同様にハッとするものがあ
- 尋問聴取のリアリティがあり、罪を犯してしまった人へ節々で共感と分かりあえなさを体
- エド・ゲイン(役)の語りの後に鹿の解体を繋げられては否が応でも人体の解体もこの様
- どれだけ長い語りを聞いたあとも風景それ自体はただ風景として決して打ち返してはこな
- 製作年1986年
- 製作国アメリカ
- 時間95分
- 監督ジェームズ・ベニング
- 主演ロンダ・ベル