過去の亡霊が現在を侵食する。アルジェリア戦争の記憶に囚われた男女が織りなす、断片的な会話と映像で綴られる心理劇。
第二次世界大戦の傷跡が残る港町ブローニュ。骨董品店を営む未亡人エレーヌのもとに、かつての恋人アルフォンスが若い愛人フランソワーズを連れて現れる。再会を喜ぶエレーヌだが、彼女の義理の息子ベルナールはアルジェリア戦争での体験から心を閉ざしていた。彼は「ミュリエル」という女性を拷問した記憶に苛まれている。現在と過去、現実と記憶が交錯する中、登場人物たちの会話は噛み合わず、隠された嘘と罪悪感が次第に暴かれていく。
ネット上の声
- 映画的な表現、ストーリーではなく人間を描く、その演出が素晴らしいレネの一代傑作
- 過去の時間に囚われし人間のための映画
- ”記憶”と”時間”そして普通の人々
- 記憶の中のミュリエル
ヒューマンドラマ
- 製作年1963年
- 製作国フランス,イタリア
- 時間118分
- 監督アラン・レネ
- 主演デルフィーヌ・セイリグ