母と息子、ただ二人の登場人物とシンプルな物語を通して、絵画的な構図の中に普遍的な「愛」を描いた一編。19世紀ドイツロマン主義を代表する画家、カスパー・ダヴィッド・フリードリヒの「海辺の修道士」をモチーフに、「精神の声」のアレクサンドル・ソクーロフが、精密な構図のうちに繊細なハーフトーンの映像を実現。脚本のユーリイ・アラボフ、編集のレーダ・セミョーノワはともに処女作「孤独な声」以来ソクーロフ作品には欠かせないスタッフである。撮影は「精神の声」にも参加したアレクセイ・ヒョードロフが、ビデオ作品「オリエンタル・エレジー」に続いて担当。出演は、母にガドラン・ゲイヤー、息子に「日陽はしづかに発酵し…」のアレクセイ・アナニシノフ。モスクワ国際映画祭でタルコフスキー賞、審査員特別賞、撮影賞、ロシア批評家賞を受賞したほか、ベルリン国際映画祭のパノラマ部門にも正式出品され大きな反響を呼んだ。
ネット上の声
- 雨が降るまで
- 最期の1日…
- ソクーロフが描く死にゆく母と息子の愛のひととき
- ソクーロフによる『惑星ソラリス』であると解釈したくなる程に霊的かつSF的な趣をあ
ヒューマンドラマ
- 製作年1997年
- 製作国ドイツ,ロシア
- 時間73分
- 監督アレクサンドル・ソクーロフ
- 主演ガドラン・ゲイヤー