1950年代、ユーゴスラビア。「パパは出張中」――それは、6歳の僕に母が教えた、優しい嘘だった。
1950年代初頭、チトー政権下のユーゴスラビア、サラエボ。夢遊病の癖がある6歳の少年マリクの視点で語られる物語。ある日、彼の父メーシャが、愛人の些細な密告によって政治犯として逮捕され、強制労働所へ送られる。母はマリクに「パパは長い出張に出た」と説明。何も知らないマリクは、父の帰りを待ちながら、初恋や家族との日常を過ごす。しかし、その無邪気な日々の裏には、大人の世界の複雑な事情と、時代の不条理な現実が渦巻いていた。少年の目を通して描かれる、ある家族の愛と崩壊の物語。
ネット上の声
- クストリッツアの作品とは思えないほどコメディ要素のない不穏をはらんだ初期の作品
- 少年マリクの父メーシャは国家の体制批判をしたため逮捕される
- クストリッツァ監督の長編2作目にしてパルムドール受賞作
- 軽いか重いか言葉は巡る、チトー政権の恐ろしさ
ヒューマンドラマ
- 製作年1985年
- 製作国ユーゴスラビア
- 時間136分
- 監督エミール・クストリッツァ
- 主演モレノ・デバルトリ