昭和初期の東京。弟の学費のため、夜は翻訳家と偽り働く姉。その秘密が、兄妹の絆を引き裂くサイレント映画の傑作。
舞台は昭和初期の東京。昼はタイピストとして働く姉のちか子と、学生である弟の良一。二人は仲睦まじく暮らしていた。しかし、ちか子には弟に言えない秘密があった。それは、良一の学費を稼ぐため、夜は翻訳家と偽り、実はバーで働いているという事実。ある日、良一の恋人がその秘密を知り、良一に告げてしまう。尊敬する姉の裏切りに、良一は深く傷つき、自暴自棄に。姉の犠牲の上に成り立つ自分の学業に意味を見出せなくなる。崩壊寸前の兄妹関係。ちか子の深い愛情は、果たして弟に届くのか。
ネット上の声
- サイレントでした。でも、おもしろかった。
- 小津のサイレント東京シリーズ
- フィルム・ノワールの創世記
- 東京の貧困
ヒューマンドラマ
- 製作年1933年
- 製作国日本
- 時間47分
- 監督小津安二郎
- 主演岡田嘉子