バルト海に臨む小国家エストニア共和国の旧ソ連からの独立前夜、首都タリン市に返還される金塊を狙うギャング団の強奪計画の顛末を描いたサスペンス・アクション。犯罪ドラマに託して、エストニア再生への未来の希望が語られる。粒子の荒いモノクロ映像で光と影の世界を巧みに描いた前半と、物語とも密接に絡んだ後半の鮮やかなパートカラーの使い方が出色。エストニア映画史上、最大規模のプロジェクトの監督とエクゼクティヴ・プロデューサーを手掛けたのは、ヘルシンキで現代文学と演劇を学んだ新鋭イルカ・ジャルビラチェリ。製作は、監督と共同でフィルム・ゾルフォを主宰するラッセ・サリネン。脚本はロサンゼルス在住で、舞台劇の戯曲を多く執筆しているポール・コルスビー。撮影はレイン・コトヴ、音楽は「ウェディング・バンケット」「イン・ザ・スープ」のメイダー。出演はタリン市出身の舞台俳優イーヴォ・ウーキビ、ミレナ・ガルベ、「惑星ソラリス」のジュリ・ジャーヴェットら。
アクション
- 製作年1993年
- 製作国フィンランド,アメリカ,エストニア,スウェーデン
- 時間93分
- 監督イルカ・ジャルヴィラチュリ
- 主演イヴォ・ウーキヴィ