ジャンルを越えた活動を続けるマルチ・ミュージシャン、フレッド・フリス。彼が世界各地で出会うアーティストたちとの共演、そして街や人々の表情をも同時にとらえたユニークな音楽映画。監督はともにこれが劇場映画デビューとなるニコラス・フンベルトとヴェルナー・ペンツェルの共同、撮影はオスカー・セルガドが担当。出演するミュージシャンはほかにジョン・ゾーン、アート・リンゼイ、イヴァ・ビトヴァ、そして日本からも林英哲、ハコら。また、映像作家のジョナス・メカスや写真家のロバート・フランクも特別出演している。映画はタイトル通り国境を、そして芸術のあらゆる領域の「境界を越え」て活躍するフリスの赴くまま、東京、大阪、京都、ライプチッヒ、ニューヨーク、チューリッヒと世界各地にロケを行ない、さまざまなミュージシャンとのセッションや台所で行なう即興音楽などの模様を収めることによってその変幻自在なスタイルの魅力を伝える。と同時に、その土地が持つランドスケープや人々の織りなす表情、例えば日本ならば竜安寺の石庭や屋台のおでん屋などを、インタビューなど多彩な手法を使って描くことで映像と音楽をシンクロさせることに成功している。
ネット上の声
- お母さん、Fred Frithさんに会えたよ
- フリスと太鼓奏者による演奏シーンのあとの、「あついあつい」と言いながら野焼きの火
- シナリオから放たれ、映像からも放たれた音だけで編集された映画の可能性
- どの音が画面内で鳴ってるものなのか判別つかなくて最高
ヒューマンドラマ
- 製作年1989年
- 製作国スイス,ドイツ
- 時間90分
- 監督ニコラス・フンベルト
- 主演フレッド・フリス