「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」などで知られるドイツの鬼才ライナー・ベルナー・ファスビンダー監督が、金持ちの男を愛したばかりにすべてを搾取され破滅していく男の姿を通して資本主義社会の冷酷さを暴いた人間ドラマ。
大道芸人のフランツ・ビーバーコップは宝くじに当たったことをきっかけにブルジョワのゲイのサークルに入り、そこで出会ったハンサムなオイゲンに恋をする。一夜にして富と愛を手にしたフランツは有頂天になってオイゲンに貢ぐが、ブルジョワのオイゲンと孤児出身のフランツとでは、趣味も会話もすべてが相容れず……。
ファスビンダー監督が初めて男性同性愛を真正面から描いた作品で、主人公フランツを自ら熱演した。日本では1977年に「自由の代償」のタイトルで公開され、2024年の特集上映「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024」にて「自由の暴力」のタイトルに変更して再公開。
ネット上の声
- お世辞にも決して演技が上手いとは言えないファスビンダーが演じるひたすら搾取され続
- 演技に演出に画面作り、どれを取っても一級品なファスビンダーの才気がこれでもかと煥
- ファスビンダーはやはり悲惨な人物を描いても、その痛みや苦しみを搾取することなく、
- 誰かしらの家にお邪魔した途端、不意に森に投げ込まれたような気がする時がある
ヒューマンドラマ
- 製作年1975年
- 製作国ドイツ
- 時間120分
- 監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
- 主演ライナー・ファスビンダー