過去と現在が交錯する中で、一人の女優が演じる役柄と自らの記憶の狭間で揺れ動く魂の彷徨。
舞台は1990年代の台湾。女優のリャンチンは、日本統治時代に実在した白色テロの犠牲者、蒋碧玉を演じることになる。役作りのため、彼女は蒋碧玉の日記を読みふけるが、その内容は、かつてヤクザだった亡き恋人との記憶と奇妙に重なり合う。映画の撮影が進むにつれ、リャンチンは現実と虚構、過去と現在の境界を見失っていく。ファックスで送られてくる彼女の盗まれた日記の断片が、さらに彼女の精神を蝕む。歴史の渦に翻弄された女性の人生を通して、個人の記憶と国家の歴史が交錯する様を描く衝撃作。
ネット上の声
- 侯孝賢の確かな“進化”を感じる作品
- 二つの過去との直面
- 緑がかった画面の過去パートがあまりにも退屈で全部削っちゃっていいんじゃねと思うけ
- “やがてそのふたつの愛は微妙に重なり、ひとつに溶け合っていく”とあらすじにはある
ヒューマンドラマ
- 製作年1995年
- 製作国台湾,日本
- 時間108分
- 監督ホウ・シャオシェン
- 主演伊能静