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欲望と退廃に満ちた街に響く、不気味な笛の音。チェコが誇る鬼才が描く、ダークでグロテスクな寓話アニメーション。
ネズミが蔓延る、中世のとある町。強欲な市民たちは、現れた笛吹き男にネズミ退治を依頼。男が笛を吹くと、ネズミたちは操られるように街から去っていく。しかし、市民たちは約束の報酬を反故に。裏切られた笛吹き男の怒り。彼の笛の音が再び響く時、街を襲うのはネズミ以上の恐ろしい厄災。木彫りの人形が織りなす、独特の質感と不気味な世界観。人間のエゴと集団心理の恐ろしさを描いた、忘れがたい映像体験。
ネット上の声
- ドイツの民話「ハーメルンの笛吹男」をベースに、ルネッサンスと中世の要素がミックス
- “チェコ・ストップモーションアニメ最後の巨匠”と呼ばれるイジー・バルタ監督が五年
- 実際に起きた差別による事件と「ハーメルンの笛吹き男」が下敷きになっている不条理極
- ヤンシュヴァンクマイエルよりクエイ兄弟より、何かおとぼけでかわいい雰囲気のあるイ
アニメ
- 製作年1985年
- 製作国チェコスロバキア
- 時間53分
- 監督イジー・バルタ
- 主演オルドジフ・カイゼル
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平凡な男の日常に突如として覚醒する、抑圧された獣の本能。その変貌を描くシュールな寓話。
退屈で単調な毎日を送る、ごく普通の男。しかし、彼の心の奥底には、文明社会で忘れ去られた原始の獣が眠っていた。ある日を境に、男の中で何かが弾ける。それは、人間性を蝕む強烈な衝動。次第に理性のタガが外れ、彼の行動は予測不能なものへと変貌。周囲の人々を巻き込みながら、男がたどり着く世界の果て。これは、現代社会に潜む野生への回帰を描いた、衝撃のストップモーション・アニメーション。
アニメ
- 製作年2001年
- 製作国チェコ
- 時間9分
- 監督ミハル・ジャプカ
- 主演アンドレア・ミルトゥネロヴァー
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「アリス」「オテサーネク 妄想の子供」などで知られるチェコのアニメーション&映画作家ヤン・シュバンクマイエルが、「最後の長編劇映画」と宣言して2018年に完成させた集大成的作品。
とある小さな町のアマチュア劇団が、チャペック兄弟の戯曲「虫の生活」の第2幕「捕食生物たち」の上演に取り組んでいる。コオロギ役を兼任する演出家は、遅刻や欠席をするメンバーたちのやる気のなさに怒りがおさまらない。さらに、演出家の妻で舞台でもコオロギ夫人を演じるルージェナは、ハチ役の男と明らかに不倫している。不穏な空気でリハーサルが進むなか、劇の展開と役者たちの行動が交錯していき、やがて舞台に惨劇が訪れる。
演劇の中の物語、それを演じる役者たちの姿、そして本作「蟲」のメイキングという3つのレイヤーが重なり合うメタ構造で、シュバンクマイエル監督ならではのアニメーション技法も取り入れながら描き出す。日本では2025年8月に「錬金炉アタノール」「クンストカメラ」と同時公開。
ネット上の声
- ファンとして。亡き奥様エヴァの色彩の大切さにも思いを馳せながら。
- ヤンシュヴァンクマイエルの引退作、やっと観れた!
- 虚構を作るってことは
- カレル・チャペックの戯曲「蟲の生活」を原作とする映画、撮影現場の様子を映した映像
- 製作年2018年
- 製作国チェコ,スロバキア
- 時間98分
- 監督ヤン・シュヴァンクマイエル
- 主演イジー・ラーブス
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屋根裏に忘れられたオモチャたちの世界。美しき人形ポムネンカを救うため、仲間たちが立ち上がる奇妙で心温まる冒険譚。
古い家の薄暗い屋根裏部屋。そこは、忘れ去られたオモチャたちが暮らす秘密の世界。ある日、美しく心優しい人形のポムネンカが、邪悪な石膏像の支配者に連れ去られてしまう。彼女を救うため、勇敢なテディベアや頼れる仲間たちが、危険に満ちた屋根裏の冒険へ。チェコの人形アニメの巨匠が命を吹き込んだ、ノスタルジックで少し不気味な、愛と勇気の物語。
ネット上の声
- 「ゴーレム」よりも先にできてしまった作品
- 素朴さにシュールさをも加味した人形アニメ
- 「ワクワク」で出来たコラージュアニメ
- 自分の中の子供心に気づかされる作品
アニメ
- 製作年2009年
- 製作国チェコ,スロバキア,日本
- 時間75分
- 監督イジー・バルタ
- 主演イジー・ラーブス
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ストップ・モーション・アニメで名高いチェコ出身の新人6人による、不条理でユーモラスな11作品。日本では“チェコアニメ新世代”というタイトルで特集上映が組まれた。本作は、監督ジャプカの幼児体験が反映されており、両親と子供の造形がユニークに描かれている。
アニメ
- 製作年1997年
- 製作国チェコ
- 時間5分
- 監督ミハル・ジャプカ
- 主演ヤロスラヴァ・クレチュメロヴァ