監督ユーリー・ライズマンはソ連におけるもっとも古参の作家ヤーコフ・プロタザーノフの助手として映画生活に入り「輪」「強制労働」(二八年)「渇えし大地」(二八年)いらい「飛行士たち」「最後の夜」「ひらかれた処女地」等を発表、四二年には「マーシェンカ」でスターリン賞を獲得、四五年からは記録映画に移り「対フィンランド講和の問題について」「ベルリン」と連続スターリン賞の栄誉を担っている。この作品は彼の芸術映画への復帰作であり、シナリオは批評家レオニード・マリューギンの筆になる。カメラはイーゴリ・ゲレインとアルカージイ・コリツァトイの共同であり、ともに映画経歴二〇年以上の技術者であり、とくにゲレインはテクニカラー撮影の権威である。作曲のチーホン・フレンニコフは現在作曲家同盟の書記長であり「コーカサスの花嫁」の作曲で知られている。なお彼はこの映画では水兵にふんして出演している。主演のリージ・ドラノフスカヤは国立映画大学の卒業製作に「エルグノフ中尉事件」に出演してみとめられ、レオニード・ガリスは舞台俳優であり、映画には初出演である。なお演奏は映画省交響楽団である。
- 製作年1948年
- 製作国ソ連
- 時間---分
- 監督ユーリー・ライズマン
- 主演リディア・ドラノフスカヤ