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火山島に囚われた看護師。言葉も通じぬ異郷で、彼女は意識不明の男の過去と島の魂に触れていく。
リスボンで働く看護師マリアナ。彼女は、昏睡状態に陥った移民労働者レアオンを、彼の故郷であるカーボベルデ諸島のフォゴ島へ送り届ける。しかし、島に着いた途端、帰りの術を失い、彼女は島に閉じ込められてしまう。荒涼とした溶岩台地、貧しくも誇り高く生きる島民たち。マリアナはレアオンの過去を探りながら、この土地の持つ根源的な力と対峙していく。現実と神話が混じり合う地で、自己を見失い、そして再生する魂の記録。
ネット上の声
- ストーリーは難解だけど、映像の力が圧倒的。島の荒涼とした風景と人々の虚無的な表情が焼き付いて離れない感じ。
- 意味は分からないけど好き。画面のザラついた空気感が最高でした。
- 画面が暗くて何が起きてるか分からないシーンが多かったな。芸術的なんだろうけど、ちょっと眠くなったw
- まさに映像詩。
ヒューマンドラマ
- 製作年1994年
- 製作国ポルトガル,フランス,ドイツ
- 時間110分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演イネス・メディロス
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天才ヴァイオリニストの父と、その才能を受け継ぐ息子。音楽が結び、そして引き裂く、父子の魂の物語。
世界的なヴァイオリニストである父と、その才能を色濃く受け継いだ息子チャーリー。幼い頃から神童と呼ばれたチャーリーだったが、父は彼の才能を素直に認めようとしない。それは期待か、嫉妬か。偉大な父の影、そして音楽家としてのエゴが、父子の間に深い溝を生んでいく。二人の心を繋ぐのは、愛と憎しみが入り混じるヴァイオリンの音色のみ。やがて、父子の関係はバッハの難曲「シャコンヌ」を通して、宿命的な対決の時を迎える。音楽に翻弄される家族の、痛ましくも美しい魂の記録。
ネット上の声
- 観終わった後、サントラ即買いしました笑
- 静かな映画だけど、音楽の力強さに圧倒される。人生について考えさせられた。
- とにかく音楽が最高。
- 古い映画だけど全然色褪せない名作だと思う。
ヒューマンドラマ
- 製作年1994年
- 製作国フランス,ベルギー,ドイツ
- 時間94分
- 監督シャルリー・ヴァン・ダム
- 主演リシャール・ベリ
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父が消えた日、兄弟の日常は崩壊する。ポルトガルの片田舎を舞台に描く、秘密と喪失を巡る幻想的な物語。
ポルトガルの静かな村。父が謎の失踪を遂げ、17歳の兄ヴィセンテと10歳の弟ニノは二人きりに。父の不在を隠し、日常を守ろうと誓う兄弟。しかし、父の秘密を知る叔父や謎の男たちが彼らの前に現れ、平穏は脅かされていく。現実と幻想が交錯するモノクロームの映像美。失われた家族の絆と、大人にならざるを得ない少年の葛藤。観る者を深い闇へと誘う衝撃のデビュー作。
ネット上の声
- 父の喪失とさまよう兄弟
- PV、モノクロ映画考えてる人必見。
- キスしそうキスしそうっ…!→画面中央下から少女の顔がぴょこっとフレームインして祭
- 映像詩としての力強さと、説明を拒む構造が、コスタという作家の本質を鋭く届けてくれ
ヒューマンドラマ
- 製作年1989年
- 製作国ポルトガル
- 時間95分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ペドロ・エストネス
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リスボンのスラム街、光の届かない路地裏。生まれたばかりの赤子を抱え、絶望の淵を生きる若者たちの記録。
ポルトガル、リスボンのスラム街「フォンタイーニャス地区」。陽の当たらない迷路のような路地で、生まれたばかりの赤ん坊を抱えた若いカップルがいた。母親のティナは絶望からガス自殺を図り、赤ん坊は無気力な父親の手に。しかし父親は、その小さな命を金に換えようと街をさまよい始める。赤ん坊は、同情する者、利用しようとする者の間をまるで物のように受け渡されていく。ドキュメンタリーとフィクションの境界を曖昧にする冷徹な眼差し。そこに映し出されるのは、声なき人々の息遣いと、あまりにも過酷な生の現実。
ネット上の声
- 観るのに骨が折れる。
- 貧困の中の女たち
- 最後、ガスレンジの火はついています
- 日常性の中にある背後のドラマ
ドキュメンタリー
- 製作年1997年
- 製作国ポルトガル,フランス,デンマーク
- 時間94分
- 監督ペドロ・コスタ
- 主演ヴァンダ・ドゥアルテ