ギュスターヴ・フロベールの『ボヴァリー夫人』を現代ポルトガルに置き換え、美貌のエマが男たちに愛され、不倫を重ねながら、愛の真実を求めて破滅していく様を描いたドラマ。監督は、サイレント時代から映画を撮り始め、近年ようやく“挫折した愛の4部作”や『繻子の靴』などで世界的に偉大な映画監督として評価され始めたポルトガルのマノエル・デ・オリヴェイラ。製作は『フランシスカ』以降のオリヴェイラ全作品を製作し、ヴィム・ヴェンダースやアラン・タネールほかヨーロッパの主だった監督たちの信頼を一心に集めているパウロ・ブランコ。撮影はナレーションの声も兼ねているマリオ・バロッソ、編集は監督とヴァレリー・ロワズルー、美術はマリア・ジョゼ・ブランコが担当。音楽は『月の光』をテーマにした選曲でベートーヴェン、ドビュッシー、シューマンほかを、ネルソン役で出演もしているアルメイダがピアノ演奏している。主演のエマを演じるのはレオノール・シルヴェイラとセシル・サンス・デ・アルバ。シルヴェイラは『カニバイシュ』での映画デビューからオリヴェイラ映画の常連である。エマの夫を演じるのは常にオリヴェイラ作品で主演を演じてきたルイス・ミゲル・シントラ。そのほかに、ディオゴ・ドリア、フィリペ・コショフェル、イザベル・ルス、ルイ・デ・カルヴァリョなど。
ネット上の声
- 「着替える」こと
- 恐ろしいみずみずしさ
- 既存する映画と微妙に相貌が違うと気づいた時、私たちが知るところの映画というメディ
- はちゃめちゃ不毛な色恋沙汰に溺れていた時期に、頭のおかしい感情移入しながら鑑賞し
ヒューマンドラマ
- 製作年1993年
- 製作国ポルトガル,フランス,スイス
- 時間189分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演レオノール・シルヴェイラ