工業地帯の無機質な風景の中、精神のバランスを崩した一人の女。魂の彷徨を描く、色彩と映像の叙事詩。
イタリアの工業都市ラヴェンナ。巨大な工場と煙突が立ち並ぶ、色彩を失った灰色の世界。交通事故の後遺症で精神を病む若妻ジュリアーナは、夫の経営する工場の無機質な風景に言いようのない不安と孤独を募らせる。そんな彼女の前に現れた、夫の同僚コラード。彼はジュリアーナの心の空虚に寄り添おうとするが、彼女の魂の渇きは満たされない。近代化の歪みの中で、自己を見失った女性の内的世界を鮮烈な色彩で描き出す、映画史に輝く金字塔。
ネット上の声
- ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したミケランジェロアントニオーニの代表作の一
- 自分なりに楽しみを見つける努力が大切。
- 映像や色彩にはどこか懐かしさが。
- 殺伐とした現実の中での突破口
精神障害、 孤独
- 製作年1964年
- 製作国イタリア,フランス
- 時間116分
- 監督ミケランジェロ・アントニオーニ
- 主演モニカ・ヴィッティ