画家や小説家としても活躍するイギリスの鬼才フィリップ・リドリーが1990年に発表した初長編監督作。小麦畑が一面に広がる田舎町を舞台に、暴力や性、痛みに満ちた大人たちの不合理な世界と恐ろしい出来事を、幼い少年の目を通して幻想的かつ耽美的に描き、カルト的人気を誇る一作。
1950年代のアメリカ、アイダホ州。小麦畑が広がる田舎町に暮らす8歳の少年セスは、孤独なイギリス人女性ドルフィンにいたずらを仕掛けたことで母親に叱られ、謝りに行かされる。セスは、ドルフィンが語る亡き夫への愛や悲しみの話に衝撃を受け、父が読んでいた吸血鬼小説に描かれていた絵にドルフィンがそっくりだったことからも、彼女は吸血鬼なのではないかと思うようになる。ほどなくして、セスの友人のイーブンが行方不明になり、井戸の中で死体になって発見される事件が起こる。セスはドルフィンを疑うが、父に容疑がかけられ、そこから思わぬ悲劇が連鎖していく。
主人公セスの兄役で「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで知られる以前の、キャリア初期のビゴ・モーテンセンが出演。ドルフィン役は、ローレンス・オリビエ賞受賞者で「アリス・イン・ワンダーランド」「アバウト・タイム 愛おしい時間について」などでも知られるリンゼイ・ダンカン。セスを演じたのは当時9歳のジェレミー・クーパー。2024年10月、リドリー監督自身の監修によるデジタルリマスター版でリバイバル公開。
ネット上の声
- 🇬🇧母が父の頭をビジッと叩く最強のツッコミ🇬🇧
- 少年の彼なりにとった行動が皆を破滅に導く
- アンドリュー・ワイエスは美しく、怖い!
- 監督までする必要なかったよね?
ヒューマンドラマ
- 製作年1990年
- 製作国イギリス
- 時間95分
- 監督フィリップ・リドリー
- 主演ジェレミー・クーパー