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会社員として働きながらも映画制作を続け、「いきうつし」「ぬけがら」などの作品で高い評価を受ける田中晴菜監督が手がけた短編作品。
亡くなった祖父が営んでいた駄菓子屋兼住居を取り壊すことになり、遺品整理をしていた大吾のもとに、滅多に実家に帰ってこない弟の蒼馬がやってくる。緊急事態宣言期間中に行われた祖父の葬儀にも蒼馬は参列しなかったことから、2人の間には隔たりができていた。そんな蒼馬が、幼い頃に店の売り物のカンロを勝手に食べてしまい、代金が払えない代わりに祖父に渡した「何か」を探していたが、そのまま姿を消してしまい……。
池袋シネマ・ロサの特集「幸福な装置 田中晴菜監督特集上映」にて、田中監督の他の短編4作品(「いきうつし」「ぬけがら」「Shall we love you?」「幸福な装置」)とあわせて劇場公開。
ネット上の声
- またも長回しすごいしカメラの位置が絶妙すぎる…
- 1シーン1カットで亡き父の思い出を兄弟で語る物語
- 田中晴菜監督『甘露』(2023)
- 2023.12.13 Vimeo
- 製作年2023年
- 製作国日本
- 時間11分
- 監督田中晴菜
- 主演岡慶悟
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新人監督の田中晴菜が、生人形師の男と病に冒された少女の恋を幻想的に描いた短編作品。見世物小屋の生人形制作で生計を立てている仏師の亀八は、興行で立ち寄った土地の名士から、不治の病に冒された娘・椿を美しい姿のまま写した人形制作を依頼される。一度も家の外に出たことのない椿と、興行で土地を転々とする亀八は、次第に惹かれ合う。しかし人形の完成が近づくにつれ、椿の身体は動かなくなっていき……。出演は「愛しのダディー殺害計画」の岡慶悟と「神奈川芸術大学映像学科研究室」の笠原千尋。あいち国際女性映画祭で短編部門グランプリを受賞した。池袋シネマ・ロサの「新人監督特集vol.7」で、同監督作「ぬけがら」と併映。
ネット上の声
- 人形作成で生計を立ててる男が、ある土地の名士から娘そっくりの等身大人形の作成を依
- 美しいセリフ、一人に何役もさせる表現手法、こだわった美術、監督独自の世界観を作っ
- 田中晴菜監督特集『いきうつし/ぬけがら』『幸福な装置』シネマロサのスクリーンにて
- 始まり方と昭和レトロ漂う雰囲気は好みだったけど、勿体無さも感じてしまう
- 製作年2018年
- 製作国日本
- 時間30分
- 監督田中晴菜
- 主演岡慶悟
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元「アイドリング!!!」メンバーでYouTuberとしても活動する佐藤ミケーラと、モデルのほか「風の電話」「恋恋豆花」など女優としても活躍の続くモトーラ世理奈が姉妹を演じた短編映画。再婚したいと言い出した愛する父親を殺害しようと計画を練る姉妹の顛末を、ビビッドな色彩とユーモラスな演出で描く。マリとエマの姉妹は14年前に母親が恋人と家を出て行ってから、優しい父親(ダディー)と3人で仲良く暮らしてきた。しかし、ある朝、父が「再婚したいと思っている」と言い出す。大事な父親がいなくなることが許せず、失うくらいなら自分たちの手で殺してしまおうと考えた姉妹は、幼なじみの照美を巻き込み、父親の殺害計画を立てるが……。これまでCMやミュージックビデオ、ショートムービーなどを手がけてきたイリエナナコ監督による劇場デビュー作。若手監督の発掘を目的に短編映画の製作、配信などをサポートし、過去に長久允監督の「そうして私たちはプールに金魚を、」などを送り出してきた「MOON CINEMA PROJECT」の第3回グランプリ作品。
ネット上の声
- モトーラ世理奈のとてつもない存在感だけで映画たり得ている浅薄なポジティブさが鼻につく不快な作品
- 「動機の必然性」と言う最初のハードルに引っかかる。
- 良く灯油持ってたね
- ダディーを好きだからこそ、母以外の人と再婚が許せず殺害計画を企む、偏愛っぷり好き
ヒューマンドラマ
- 製作年2019年
- 製作国日本
- 時間28分
- 監督イリエナナコ
- 主演佐藤ミケーラ
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新人監督の田中晴菜が、喪失感を抱える人々が雨の中で邂逅する姿を描いた短編作品。ある朝、何かの気配を感じて目を覚ましたひばりは、庭で蛇のぬけがらを見つける。彼女の時間はある日を境に止まったままで、戻りゆく日常を受け入れられずにいた。ひばりは夫が玄関先に置いて行った弁当を持って家を出る。やがて雨が振り始める。煙草屋の軒先で雨宿りをしていた太一は、ひばりに借りた黄色い傘を媒介に白昼夢を見る。出演は「書くが、まま」の長谷川葉生、「アイニ向カッテ」の田中一平。池袋シネマ・ロサの「新人監督特集vol.7」にて、同監督作「いきうつし」と併映。
ネット上の声
- 朝、雨戸を
- 登場人物は少ない短編ですが、見知らぬ男との傘を通しての出逢いによって、過去の姿を
- 田中晴菜監督特集『いきうつし/ぬけがら』『幸福な装置』シネマロサのスクリーンにて
- 演出的にも内容的にも量産型のインディーズ映画だな…としか感じられませんでした
ヒューマンドラマ
- 製作年2020年
- 製作国日本
- 時間15分
- 監督田中晴菜
- 主演長谷川葉生
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「いきうつし」「ぬけがら」などの短編作品で国内外で高い評価を得ている田中晴菜監督が、オスカー・ワイルドの「幸福な王子」に着想を得て手がけた短編作品。
生き物がいなくなってから1000年ほど経った星に、一体のAIが残されていた。人の心の恐れや痛みを和らげ、祈るために神の似姿として作られた彼は、ある時、スパイ用に作られた長距離高速移動型AI「つばめ」と遭遇し、初めて自らの心の輪郭を感じ始める。つばめが去った後、身体を失い、思考回路のある心臓部だけの「小石」のような見た目になっても、彼は過去の記録を反芻し、思考し、稼働を続けていた。そんなある日、彼の傍らに、生きている何者かが内包された、生命維持装置カプセル「棺桶」が落ちてくる。
池袋シネマ・ロサの特集「幸福な装置 田中晴菜監督特集上映」にて、田中監督の他の短編4作品(「いきうつし」「ぬけがら」「Shall we love you?」「甘露」)とあわせて劇場公開。
- 製作年2024年
- 製作国日本
- 時間25分
- 監督田中晴菜
- 主演星能豊