全4作品。藤木孝が出演した映画ランキング

刑務所帰りのヤクザが出会ったのは、破滅を求める謎の女。虚無と死の匂いが漂う、危険な賭博の世界。

3年の刑期を終え出所したヤクザ、村木。彼が足を踏み入れた賭博場で出会ったのは、上流階級の令嬢でありながら、危険なスリルに身を焦がす謎の女、冴子。冴子の破滅的な魅力に惹かれ、虚無感を抱えたまま彼女と行動を共にする村木。高レートの賭博、麻薬、そして忍び寄る抗争の影。死の匂いに満ちた世界で繰り広げられる、刹那的な愛と絶望の物語。

明日なき若者たちの絶望と渇き。巨匠・篠田正浩が描く、高度経済成長期の裏側の青春群像劇。

高度経済成長の熱狂から取り残された港町。そこには、未来を見出せずに生きる若者たちがいた。現状から抜け出すため、彼らが企てたのは米軍基地からの現金輸送車襲撃という無謀な計画。一攫千金を夢見る彼らだったが、計画は思わぬ方向へ転がり始める。社会の底辺で、もがき苦しむ若者たちの焦燥と純粋さ、そして破滅へと向かう姿を鮮烈に描く。寺山修司の脚本が光る、日本ヌーヴェルヴァーグを代表する一作。

孤独な少女の友達は、一匹の豚と一匹の金魚。食卓に上がる運命に抗う、小さくも偉大な冒険の記録。

緑豊かな田舎町。家族の中で孤立し、寂しさを抱える一人の少女。彼女にとって唯一の友達は、水槽の中の金魚と、やがて出荷される運命にある子豚だけだった。少女は子豚に名前をつけ、誰にも内緒で愛情を注ぐ。しかし、無邪気な時間は長くは続かない。子豚が食肉になる「その日」が刻一刻と迫る。大切な友達を救いたい。その一心で、少女は無謀な計画を立てる。大人たちの決めたルールに、たった一人で立ち向かう少女の小さな反逆。その先に待つ結末とは。

脚本執筆には新人の丸林久信があたり、「ヒロシマの証人」の斎村和彦が「新宿の現実をふまえたその上で、主人公にキレイな夢と若い詩を託して描いてみたい」とメガホンをとった風俗もの。撮影は佐藤和夫が担当した。