-
老監督と俳優たちが、今は亡き名優の故郷を巡る旅。過去と現在が交錯する、ポルトガルへの郷愁に満ちたロードムービー。
フランスで活躍する俳優アフォンソが、老監督マノエルらと共にポルトガル北部を旅する物語。その目的は、今は亡き父の親戚を訪ねること。車窓から流れる美しい風景、立ち寄る村々での人々との出会い。それは、監督自身の記憶と、ポルトガルの歴史を辿る旅路。過去の思い出と現在の風景が静かに重なり合う中、一行はアフォンソのルーツ、そして「世界の始まり」へと向かう。巨匠マノエル・デ・オリヴェイラが自身の半生を投影した、郷愁と人生への深い思索に満ちた映像詩。
ネット上の声
- マストロヤンニの遺作。ポルトガルの美しい風景の中、過去を辿る旅が静かに胸を打つ。巨匠の最後の演技、目に焼き付けました。
- オリヴェイラ監督作品は初めて。光の捉え方が神がかってて、どのシーンも絵画みたいだった。
- 不思議と心に残る映画。
- まさにサウダージ。過ぎ去る景色と会話が心地良い。
ヒューマンドラマ
- 製作年1997年
- 製作国ポルトガル,フランス
- 時間95分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演マルチェロ・マストロヤンニ
-
16世紀、大航海時代の悲劇。夫を失い異国から帰る船が難破、無人島に漂着した貴婦人を待つ、愛と絶望、そして究極の選択。
舞台は16世紀のポルトガル。若き貴族の女性エマは、夫と共にアフリカの戦地へ。しかし、夫は戦闘で命を落とす。失意の中、エマは帰国の船に乗るが、その船の船長と恋に落ちる。新たな愛を見つけたかに思えた矢先、船は嵐で難破。エマと船長、そして数人の乗組員は無人島に漂着。水も食料もない極限状態。生き残るための欲望が、人々の理性を蝕んでいく。愛を誓ったはずの男が見せる、恐ろしい本性。エマが下さなければならない、あまりにも過酷な決断。
ネット上の声
- オリヴェイラがカニバルからのカーニバルという駄洒落を体現させるために作った作品(
- オープニング、観客にヒューヒュー言われながらパーティ会場に入っていくところから面
- ずっとオペラなので、おお、オペラ、、おお、、、森のなかで、、うう、、眠い、、うう
- オペラ形式で話の進みが遅いのがやや退屈だが、撮影もライティングも神がかって良いし
ファンタジー、 ヒューマンドラマ
- 製作年1988年
- 製作国ポルトガル
- 時間90分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演ルイス・ミゲル・シントラ
-
ポルトガルの美しい渓谷を舞台に、退屈な結婚生活から逃れるため奔放な愛に溺れる絶世の美女の、虚しさと渇望の物語。
ポルトガルの陽光あふれるアブラハム渓谷。誰もが振り返るほどの美貌を持つ少女エマは、裕福だが歳の離れた医師と結婚し、何不自由ない生活を手に入れる。しかし、夫からの愛を感じられず、満たされない心と退屈な日常。その渇きを癒すかのように、彼女は次々と愛人との情事に溺れていく。刹那的な快楽を追い求めるエマだったが、心の隙間は埋まるどころか、虚しさは募るばかり。美しき渓谷で、彼女が本当に求めていたものとは。一人の女性の魂の彷徨。
ネット上の声
- 「着替える」こと
- 恐ろしいみずみずしさ
- はちゃめちゃ不毛な色恋沙汰に溺れていた時期に、頭のおかしい感情移入しながら鑑賞し
- 悠久の時を共に過ごしたかのような圧倒的密度で、ポルトガルの空気を肌で感じたと錯覚
ヒューマンドラマ
- 製作年1993年
- 製作国ポルトガル,フランス,スイス
- 時間189分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演レオノール・シルヴェイラ
-
現代ポルトガルを代表する女流作家アグシティナ・ベッサ=ルイーシュの原作小説を、ポルトガルの巨匠マノエル・デ・オリヴェイラ監督が映像化。原作の持つ意味深な台詞をそのまま生かしながら、オリヴェイラ流のアイロニーのエッセンスを加え、謎めいたファム・ファタールの物語を作り出す。
ネット上の声
- 賛・百歳。「家宝」というより「国宝」か!
- オリヴェイラ流ファム・ファタール
- 家宝は自ら輝きを増すらしい
- ジャンヌ・ダルクのように
ヒューマンドラマ
- 製作年2002年
- 製作国ポルトガル,フランス
- 時間132分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演レオノール・バルダック
-
地中海を巡る豪華客船。歴史と文明を語らう旅路の果てに待つ、衝撃の結末。
歴史学者の母ローザと娘のマリア。二人は西洋文明の源流を辿るため、地中海クルーズの旅へ。エジプト、ギリシャ、イスタンブール。各地の遺跡を訪れ、歴史に思いを馳せる母娘。船上では、著名な三人の女性と船長との出会い。それぞれの母国語で交わされる、文化や戦争、そして未来についての対話。穏やかな航海は、文明の調和を象徴するかのよう。しかし、その静寂を破る突然の出来事。彼らの語らいが辿り着く先とは。
ネット上の声
- 大巨匠の世界史入門篇と思ったら・・・
- 全く情報を入れず、ポルトガル映画❓
- これは映画なのかっ?!戸惑いの95分
- オリヴェイラ監督が語りかけるもの
ヒューマンドラマ
- 製作年2003年
- 製作国ポルトガル,フランス,イタリア
- 時間95分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演レオノール・シルヴェイラ
-
2015年4月に106歳で亡くなるまで、精力的に映画を撮り続けたマノエル・ド・オリベイラ監督が101歳の時にメガホンをとった一作。若くして亡くなった娘の写真撮影を依頼されたイザクは、白い死に装束姿で花束を手に眠るように横たわるアンジェリカにカメラを向けた。イザクがピントを合わせた瞬間、ファインダー越しのアンジェリカがまぶたを開き、イザクにやさしく微笑んだ。驚きながらも撮影を終えたイザクが写真を現像すると、今度は写真の中からアンジェリカが微笑みかけた。連続する不思議な出来事から、すっかりアンジェリカに心を奪われてしまったイザク。そんな彼の思いに応えるかのように、アンジェリカの幻影がイザクの前に姿を現す。イザク役にオリベイラ作品の常連俳優で、監督の実の孫でもあるリカルド・トレパ。アンジェリカ役に「女王フアナ」「シルビアのいる街で」のピラール・ロペス・デ・アジャラ。
ネット上の声
- 若くして亡くなった美女の遺影を任された青年が、彼女の不思議な微笑みに心奪われ体験
- 亡くなったばかりの娘の写真を撮ってくださいといわれて出かけていった若い写真家の話
- ずばり、好き嫌いが分かれる作品です。 美しい画面からは常にほの暗さ...
- 「なんか面白そう」で見る作品ではない
ヒューマンドラマ
- 製作年2010年
- 製作国ポルトガル,スペイン,フランス,ブラジル
- 時間97分
- 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
- 主演リカルド・トレパ