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戦火が迫る孤島で暮らす音楽家夫婦の日常が崩壊し、人間の尊厳が試される、イングマール・ベルイマン監督が描く戦争ドラマ。
内戦が続く、とある国。元バイオリニストの夫婦、ヤンとエーヴァは、戦争の喧騒を逃れ、孤島で自給自足の穏やかな生活を送っていた。しかし、その平和は長くは続かない。ある日、戦火は島にも及び、彼らの家は破壊され、暴力と死が日常を侵食し始める。極限状態に追い込まれた二人は、生き延びるために人間としての尊厳を失い、互いへの不信感を募らせていく。戦争という巨大な暴力の前で、芸術も愛も無力なのか。人間の内面に潜む「恥」が容赦なく暴かれる。
ネット上の声
- 恥=非人間性と解釈いたしました
- 戦争とは究極の絶対悪である
- 剥き出しになる人間の本性
- ベルイマンの劇場未公開作
ヒューマンドラマ
- 製作年1966年
- 製作国スウェーデン
- 時間103分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演マックス・フォン・シドー
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言葉を失った女優と看護師、孤島で過ごす二人の女性の境界が溶け合う心理ドラマ。
スウェーデンの離島に佇む、静かな別荘。舞台の公演中に突然沈黙し、一切の言葉を発さなくなった有名女優エリザベート。彼女の療養のため、若き看護師のアルマが付き添うことに。外界から隔絶された二人きりの生活。沈黙を守るエリザベートに対し、アルマは一方的に自らの身の上や秘密を告白し続ける。やがて、聞き手と語り手という関係は崩れ、二人のアイデンティティは混濁し、互いの「仮面(ペルソナ)」が剥がれ落ちていく。観る者の精神を揺さぶる、衝撃的な映像体験。
ネット上の声
- 難解かつ深遠な一級品の映画だが、やってることは女のマウント合戦&自己啓発セミナーかも
- 人間は誰しもが仮面を被って生きているものだと思うけど、自分自身の二面性についてを
- ひたすら看護婦と精神病の患者の対話🤔というより看護婦が1人で話してるのを聞いてる
- 無言のエリザベートが炙り出すアルマの外面(ペルソナ)と内面(シャドウ)
ヒューマンドラマ
- 製作年1966年
- 製作国スウェーデン
- 時間82分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演ビビ・アンデショーン
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十字軍遠征から帰還した騎士と「死神」とのチェス対決。ペストが蔓延する中世ヨーロッパを舞台に、神の沈黙を問う哲学的傑作。
14世紀、黒死病が蔓延するヨーロッパ。十字軍の遠征から10年ぶりに故郷スウェーデンへ帰還した騎士ブロック。長きにわたる戦いで信仰を失い、神の存在に懐疑的になった彼の前に、黒装束の「死神」が出現。自らの命を奪いに来た死神に対し、ブロックは命を賭けたチェスの勝負を提案。死神との対局を引き延ばしながら、彼は人生の意味と神の存在の証を必死に探求。生と死の意味を巡る旅の終着点。
ネット上の声
- 『夏の夜は三たび微笑む』を先に観てからで良かった
- 誰かに見えて、誰かには見えない、死神・生神。
- 無論娯楽作ではないが興味津々に観られる。
- 不思議な話で、こういうのは結構好き
ヒューマンドラマ
- 製作年1956年
- 製作国スウェーデン
- 時間97分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演マックス・フォン・シドー
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舞台は1960年代、スウェーデンの凍てつく冬の田舎町。牧師のトマスは、愛する妻を亡くして以来、神への信仰を見失い、空虚な日々を送る。核戦争の恐怖に怯える信者の悩みにさえ、何の慰めの言葉も与えられない彼。恋人マルタからの献身的な愛も、ただ重荷に感じるだけ。神の沈黙、人間の孤独、そして愛の不在。イングマール・ベルイマン監督が、冷徹なモノクロームの映像で、一人の男の精神的危機を容赦なく描き出す。「神の沈黙」三部作の第二作。
ネット上の声
- 私は性格が悪いからか、すごく楽しかった!
- 聖餐用のパンにはマークが入っているんだ!
- ベルイマンのタイトルには春だけがない。
- こういう牧師さんが好きなんだ。
不幸な結末のバッドエンド、 ヒューマンドラマ
- 製作年1962年
- 製作国スウェーデン
- 時間86分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演グンナール・ビョルンストランド
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老教授が名誉学位授与式へ向かう旅路、それは過去の罪と後悔を巡る夢幻のドライブ。
78歳の老教授イサク・ボルク、名誉学位授与式のためストックホルムからルンドへの旅。その前夜に見た、自らの死を暗示する悪夢。飛行機をキャンセルし、義理の娘と車で向かうことを決意。道中、若き日の思い出の場所「野いちご」の丘や、ヒッチハイカーとの出会い。現実と幻想が交錯する中で、彼は自身の冷酷な過去、愛せなかった人々との関係に直面。人生の終焉を前に、イサクがたどり着く心の境地とは。
ネット上の声
- ベルイマンの世にも奇妙な物語inすえーで
- 他者と向き合い、自分自身と向き合う旅
- 白夜は本当に夢の中にいるようですよ
- 生きながらの屍より、生きながらの生
孤独、 ヒューマンドラマ
- 製作年1957年
- 製作国スウェーデン
- 時間90分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演ヴィクトル・シェストレム
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孤島で過ごす家族の夏休み。精神を病む娘が見る神の幻影が、家族の絆を静かに、そして残酷に蝕んでいく、心理ドラマの傑作。
舞台はスウェーデンの孤島。精神病院を退院したばかりの若い女性カリンが、夫のマルティン、弟のマイナス、そして小説家の父ダヴィッドと共に療養のために訪れる。穏やかな家族の再会。しかし、その水面下では、見えない亀裂が静かに広がっていた。カリンの精神は再び不安定になり、壁紙のシミの向こうに「神」の存在を感じるという恐ろしい幻覚に苛まれる。彼女の狂気が深まるにつれ、見て見ぬふりをしてきた家族それぞれの孤独やエゴが露わに。愛する者を理解することの絶望と、信仰の危うさを描く、息詰まる24時間の物語。
ネット上の声
- 孤独と絶望の闇の中で見出したもの
- さすが、ではあるが……。
- 『鏡の中にある如く』
- 難しいです…
ヒューマンドラマ
- 製作年1961年
- 製作国スウェーデン
- 時間91分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演ハリエット・アンデルセン
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巨匠イングマール・ベルイマンの傑作『ファニーとアレクサンデル』。その創造の裏側に迫る、貴重なドキュメンタリー。
映画史に輝く傑作『ファニーとアレクサンデル』はいかにして生まれたのか。スウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマン自らがカメラを回し、撮影現場の熱気と創造の苦悩を記録。俳優たちへの繊細な演出、美術や衣装への徹底したこだわり、そして自身の幼少期の記憶を作品に昇華させる過程。天才監督の素顔と、一つの映画が完成するまでの奇跡の軌跡。映画ファン必見の創作ドキュメント。
ネット上の声
- 「ファニーとアレクサンデル」より面白い、ファニーとアレクサンデルのドキュメンタリ
ドキュメンタリー
- 製作年1985年
- 製作国スウェーデン
- 時間110分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演グンナール・ビョルンストランド
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20世紀初頭のスウェーデン。夏の夜、男女4組の恋模様が交錯する、洒落と皮肉に満ちた大人の恋愛喜劇。
舞台は20世紀初頭のスウェーデン。裕福な弁護士フレデリックは、若く美しい妻アンとの年の差に悩む日々。そんな彼が、かつての愛人である人気女優デジレと再会。デジレの母親が主催する夏至のパーティーに、フレデリック夫妻、デジレとその現在の愛人である伯爵夫妻ら、訳ありの男女が集う。夏の夜の開放的な雰囲気の中、秘められた情熱と嫉妬が燃え上がり、複雑な恋の駆け引きが展開。真実の愛を求め、右往左往する男女の姿を皮肉とユーモアで描く大人のための恋愛劇。
ネット上の声
- ベルイマン作品ですが、神も哲学も考えずに観られる明るく楽しいロマコメです
- ベルイマン・コメディ〜愛欲の戯れに陶酔す
- カンヌで「詩的ユーモア賞」を受賞した作品
- コメディだけど気の利いた台詞が随所に
ヒューマンドラマ
- 製作年1955年
- 製作国スウェーデン
- 時間109分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演グンナール・ビョルンストランド
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恵まれた生活を送っていた一人の女医が突然精神的な病いに陥りはじめて絶望的な苦悩を経験するという、生と死と愛をテーマにした人間ドラマ。製作・監督・脚本は「秋のソナタ」のイングマール・ベルイマン、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、モーツアルトの『幻想曲』ハ短調のピアノ演奏はチェービー・ラレテイ、編集はシブ・ラングレン、製作デザインはアンネ・ハーゲゴード、メークアップはセシリア・ドロットが各々担当。出演はリヴ・ウルマン、エルランド・ヨセフソン、アイノ・トーベ・ヘンリクソン、グンナール・ビヨルンストランド、カリ・シルバン、シフ・ルード、スヴェン・リンドベルイなど。
ネット上の声
- 女性精神科医のレイプ未遂からの人格崩壊と再生への道筋を描く、ひたすら怖いトラウマ・ホラー。
- どんな映画が好き?と訊かれたら、日中の素面であれば「えっとおォー『魔女宅』とかで
- 独房としての自我、出来は不満
- 「野いちご」の辛口女性版
ヒューマンドラマ
- 製作年1976年
- 製作国スウェーデン
- 時間119分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演リヴ・ウルマン
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イングマール・ベルイマンが、自作のオリジナル・シナリオで演出したコメディ。撮影は、「もだえ」のマルティン・ボディン、音楽は「令嬢ジュリー」のダグ・ヴィレーン、美術は「鏡の中にある如く」や「沈黙」で、ベルイマンとはコンビのP・A・ルンドグレンが担当した。出演は「鏡の中にある如く」のグンナール・ビヨルンストランド、「女はそれを待っている」のエヴァ・ダールベック、「道化師の夜」のハリエット・アンデルソン、イヴォンヌ・ロンバルトほか。
ネット上の声
- 天使がドアからやってきて…
- ベルイマン映画では珍しく気軽に楽しめる恋愛喜劇
ヒューマンドラマ
- 製作年1954年
- 製作国スウェーデン
- 時間96分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演グンナール・ビョルンストランド
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ベルイマンが初めて手がけたテレビ作品だが、好評を博したので三五ミリの劇場用フィルムにブローアップされた作品。監督・脚本はイングマール・ベルイマン、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、美術はレナルト・ブロムクビスト、音楽はレナルト・エングホルムが各々担当。出演はイングリッド・チューリン、アンデルス・エク、グンナール・ビヨルンストランド、エリック・ヘルなど。
ヒューマンドラマ
- 製作年1969年
- 製作国スウェーデン
- 時間73分
- 監督イングマール・ベルイマン
- 主演イングリッド・チューリン
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ラルス・マグヌス・リンドグレンとロマン・フォン・ヤン・エクストロームの共同脚本を「天使なんかあるものか」のラルス・マグヌス・リンドグレンが監督したミステリー。撮影はトニー・フォルスバーグ、音楽はボー・ニルソンが担当した。出演は「仮面ペルソナ」のグンナール・ビヨルンストランドのほかにエシー・ペルソン、カトリン・ベステルルンドなど。
- 製作年1966年
- 製作国スウェーデン
- 時間---分
- 監督ラーシュ=マグヌス・リンドグレン
- 主演グンナール・ビョルンストランド