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完璧に繰り返される主婦の日常。その緻密なルーティンに生じる僅かな亀裂が、やがて彼女の精神を静かに蝕んでいく衝撃の観察映画。
1970年代、ブリュッセルのアパートの一室。息子と二人で暮らす未亡人ジャンヌ・ディエルマン。彼女の生活は、家事、買い物、息子の世話、そして午後の売春という、完璧に統制された日課で構成。物語は、彼女の日常を淡々と映し出す。しかし2日目、じゃがいもを茹ですぎるという些細なミスから、その完璧な秩序に微細な綻びが生じ始める。日常の小さなズレは徐々に増幅し、彼女の内に秘められた抑圧を静かに炙り出す。3日目の午後、彼女のルーティンは決定的に崩壊。秩序を失った彼女が迎える衝撃の結末。
ネット上の声
- ブリュッセルのアパルトメントで起こる3日間を、ほぼ家事をするだけで描くシャンタル
- 伝説の映画を作り上げた天才っぷりにおののく。
- 「史上最高の映画」は流石に言い過ぎ
- 家とう牢獄で見せる家事の奥深さ
ヒューマンドラマ
- 製作年1975年
- 製作国ベルギー
- 時間200分
- 監督シャンタル・アケルマン
- 主演デルフィーヌ・セイリグ
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ネット上の声
- ビフカツ料理の手順で揉めるセイリグ
- シネマテークにおけるパイプ椅子出現はアケルマン特集、殊更『ジャンヌ・ディエルマン
- そういやシャンタル・アケルマンってこの時点では自分が主演の作品しか撮ってなかった
- 決して手放しの感動では終わらせてくれないが、物を作ること、物を考えることは、自分
ドキュメンタリー
- 製作年1975年
- 製作国フランス
- 時間78分
- 監督サミー・フレイ
- 主演シャンタル・アケルマン
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ただ食事をしたいだけ。なのに、なぜか決してディナーにありつけないブルジョワたちを描く超現実的風刺劇。
舞台はフランス・パリ。大使夫妻とその友人たち、6人のブルジョワジー。彼らの目的はただ一つ、優雅なディナーを共にすること。しかし、そのささやかな愉しみは、奇妙な出来事によってことごとく妨害される。レストランの日付間違い、突然の軍隊の来訪、テロリストの襲撃、そして脈絡なく差し込まれる悪夢。現実と非現実が交錯し、物語は迷宮へ。彼らは食事にありつけるのか、それともこれは終わりのない悪夢なのか。上流階級の偽善と欺瞞を痛烈に皮肉る、不条理コメディの傑作。
ネット上の声
- ストーリーはなくいくつかの説話から成り立っていて、夢の話をしたり、後になって実は
- 分析しないで、不思議な展開を楽しみましょ
- くすくす笑える、映画好きのための映画!
- 欲求不満のブルジョワジーが可笑しい
ヒューマンドラマ
- 製作年1972年
- 製作国フランス
- 時間102分
- 監督ルイス・ブニュエル
- 主演ジャン=ピエール・カッセル
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1930年代、植民地インド。フランス大使夫人の退廃的な愛と死を、囁き声が紡ぐ幻想譚。
舞台は1930年代、イギリス植民地時代のインド・カルカッタ。フランス大使夫人アンヌ=マリー・ストレッテルは、その抗いがたい魅力で多くの男たちを破滅的な恋に引きずり込む。聞こえてくるのは、彼女の過去を追想する複数の囁き声と、心を掻き乱す音楽「インディア・ソング」。映像と音が分離したデュラス独自の手法が、気だるい暑さ、社交界の虚栄、そして死の匂いが充満する空間を創出。観る者は、彼女の愛と孤独、そして破滅へと向かう魂の軌跡を追体験する。
ネット上の声
- Chant Laotien × 3
- 女流作家、マルグリット・デュラスが自ら監督した作品!🎬
- 本当に美しい
- 言葉は真理を膨大な枠によって朧げに囲むが、音声映像は真理のうちにある些少なものを
ヒューマンドラマ
- 製作年1974年
- 製作国フランス
- 時間120分
- 監督マルグリット・デュラス
- 主演デルフィーヌ・セイリグ
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ネット上の声
- アケルマンだ、デュラスだ、ジェーンフォンダだ、ミリーパーキンスだ
- フェミニストとしてのデルフィーヌ・セイリグを追いながら、、、
- 1970年代のフランス女性解放運動を映し出すビデオカメラ
- 恐れをなして言うと真の男女の平等は無いと思っている
ドキュメンタリー
- 製作年2019年
- 製作国フランス,スイス
- 時間68分
- 監督カリスト・マクナルティー
- 主演キャロル・ロッソプロス
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マルグリッド・デュラス監督が本作の前に撮った『インディア・ソング』で大使館邸として使用されたパリ郊外のロスチャイルド邸。廃墟となったその館の内外を緩慢な移動で捉える映像に、『インディア・ソング』のサウンド・トラックがそのまま重ねられる。
ネット上の声
- 『インディア・ソング』のサウンドトラックを別の映像に組み合わせるだけでこうも違っ
- 『インディア・ソング』のサウンドトラックのまるまる流用なのは面食らうが本家よりデ
- ラ・ジュテ式に撮ってあり、バックグラウンドとして見聞きするのは良いと思います
- 《インディア・ソング》を観ずにこっちを観たこともあってか正直かなり困惑した
ヒューマンドラマ
- 製作年1976年
- 製作国フランス
- 時間120分
- 監督マルグリット・デュラス
- 主演デルフィーヌ・セイリグ
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軍隊を不名誉除隊された青年アントワーヌ。恋と仕事に不器用な彼が、60年代のパリを彷徨う青春物語。
1968年のパリ。軍隊を不名誉除隊になったアントワーヌ・ドワネル。社会復帰を目指すも、ホテルマン、私立探偵と職を転々とする日々。探偵の仕事で出会った美しい人妻に心を奪われる一方、長年の恋人クリスティーヌとの関係も進展しない。何をやってもどこか空回り。大人になりきれない青年の、可笑しくも切ない恋と日常の断片。フランソワ・トリュフォー監督が自身の分身アントワーヌの成長を描く人気シリーズの一作。パリの街並みを背景に揺れ動く青春の輝きとほろ苦さ。
ネット上の声
- トリュフォーって足フェチさんだったのね。
- トリュフォーのアントワーヌシリーズ第3作
- アントワーヌくん職を転々とするの巻
- 純情でにくめないダメ男キャラ追加
ヒューマンドラマ
- 製作年1968年
- 製作国フランス
- 時間101分
- 監督フランソワ・トリュフォー
- 主演ジャン=ピエール・レオ
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豪華な古城で男が女に囁く。「去年、ここで会った」。記憶と現実が交錯する、迷宮のような恋愛劇。
ヨーロッパの壮麗な古城ホテル。そこに集う裕福な人々。一人の男Xが、美しい女Aに静かに語りかける。「去年、私たちはここで会い、愛を誓い合った」。しかし、女は男を知らないと否定。彼女の隣には、常に監視するかのような別の男Mの存在。男が語る断片的な記憶は真実か、それとも妄想か。繰り返される会話と回廊、同じようで少しずつ違う情景。観る者を幻惑する、時間と記憶を巡る謎めいた物語の始まり。
ネット上の声
- 【”極北のアーティスティックムービー。”超難解で、複雑で・・。けれど、ノーブルな雰囲気溢れる意匠、衣装が魅力的な作品。】
- 関係を失う恐怖も牢獄のような嘘だわ
- 凡人には分からない
- なんかヤバい感じで怖いわ。洗脳つうかマインドコントロールみたいのを...
ヒューマンドラマ
- 製作年1960年
- 製作国フランス,イタリア
- 時間94分
- 監督アラン・レネ
- 主演デルフィーヌ・セイリグ
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「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地」などで知られるベルギー出身の女性監督シャンタル・アケルマンが手がけたミュージカルコメディ。
美容院やカフェが立ち並ぶパリのブティック街を舞台に、そこで働く従業員や客たちが織り成す恋愛模様を、愛に対する容赦ないまなざしを交えながら軽やかに描き出す。
出演は「去年マリエンバートで」のデルフィーヌ・セイリグ、「セリ・ノワール」のミリアム・ボワイエ、「ラウンド・ミッドナイト」のジョン・ベリー。脚本には「突然炎のごとく」のジャン・グリュオー、「美しき諍い女」のパスカル・ボニゼールらが名を連ねる。「シャンタル・アケルマン映画祭2023」(2023年4月7~27日、ヒューマントラストシネマ渋谷)上映作品。
ネット上の声
- コレ、ホントにシャンタル・アケルマンの作品か⁈と言いたくなったが、内容はともかく
- ギャングにしてはおとなしいなあ~
- タイトルなし(ネタバレ)
- アケルマン初の商業映画
ミュージカル、 コメディ
- 製作年1986年
- 製作国ベルギー,フランス,スイス
- 時間96分
- 監督シャンタル・アケルマン
- 主演ミリアム・ボワイエ
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ニュー・ジャーマン・シネマの時代から精力的に活動し、2020年ベルリン国際映画祭でベルリナーレカメラ(功労賞)を受賞したドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガーが1970年代末から80年代にかけて手がけた「ベルリン3部作」の第2作。
イギリスの作家バージニア・ウルフの小説「オーランドー」を奇抜に翻案し、神話の時代から現代までの5つの時代で繰り広げられる物語を独自の映像感覚で描き出す。
「薔薇の王国」のマグダレーナ・モンテツマがオルランドを演じ、「去年マリエンバートで」のデルフィーヌ・セイリグ、「戦火のかなた」のアルベルト・ハインス、「アルファヴィル」のエディ・コンスタンティーヌが共演。
ネット上の声
- 神話の世界★フリーク・シティ*.∗̥⁺
- 衣装かっこいい~綺麗~可愛い~!!って思ってたら見終わっちゃった…オーランドが色
- 同監督の他作品を観ていたので多少知識がないと置いてかれるな…と危惧しあらすじを確
- ニュージャーマン・シネマの鬼才ウルリケ・オッティンガーによる奇妙奇天烈・無法
ファンタジー、 ヒューマンドラマ
- 製作年1981年
- 製作国ドイツ
- 時間127分
- 監督ウルリケ・オッティンガー
- 主演マグダレーナ・モンテツマ
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心地よい小さな幸福に対する皮肉がこめられた、“幸福の文明”とでも名づけられる一種の不快をしみこませたアラン・レネ監督作品。製作はアナトール・ドーマン。脚本・台詞は、「黒人の女」の作者でレネの短篇「夜と霧」にも協力したジャン・ケイロル、撮影はサッシャ・ヴィエルニー、音楽はハンス・ヴェルナー・ヘンツェが各々担当。出演はデルフィーヌ・セイリグ、ジャン・ピエール・ケリアン、ニタ・クライン、ジャン・バチスト・チェレ、クロード・サンヴァル、マルティーヌ・ヴァテルなど。
ネット上の声
- 映画的な表現、ストーリーではなく人間を描く、その演出が素晴らしいレネの一代傑作
- 過去の時間に囚われし人間のための映画
- ”記憶”と”時間”そして普通の人々
- 記憶の中のミュリエル
ヒューマンドラマ
- 製作年1963年
- 製作国フランス,イタリア
- 時間118分
- 監督アラン・レネ
- 主演デルフィーヌ・セイリグ
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東西両陣営がしのぎを削る60年代のパリに送り込まれたアメリカの秘密組織エージェントのドタバタを通して、当時の世界情勢の軋轢や歪みをカリカチュアライズして描く1968年製作の作品。監督・脚本・デザインは、現代写真家の代表的存在であり、「ポリー・マグーお前は誰だ」などの映画監督作も多数あるウィリアム・クライン。本作は彼の長編劇映画第2作にあたる。製作はO.P.E.R.A. 撮影は「カミーユ・クローデル」のピエール・ロム。音楽は「スタン・ザ・フラッシャー」のセルジュ・ゲンスブール。彼は出演もしている。衣裳はジャンヌ・クライン。出演は「プレイタイム」のジョン・アビー、「インディア・ソング」のデルフィーヌ・セイリグ、「ハロウィン」のドナルド・プレザンス、「イル・ポスティーノ」のフィリップ・ノワレほか。
ネット上の声
- フランス映画らしいキッチュ要素が随所に感じられた、正統派なおバカ映画ではない感じ
- ふざけ方、奥さん手造りの衣装、DIYでパンクと言えそうです
ヒューマンドラマ
- 製作年1968年
- 製作国フランス
- 時間92分
- 監督ウィリアム・クライン
- 主演ジョン・アビー
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ニュー・ジャーマン・シネマの時代から精力的に活動し、2020年ベルリン国際映画祭でベルリナーレカメラ(功労賞)を受賞したドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガーによる「ベルリン3部作」の第3作。
オスカー・ワイルドの長編小説「ドリアン・グレイの肖像」やフリッツ・ラング監督による映画「ドクトル・マブゼ」などをモチーフにした独自の世界観を描き出す。
伝説のスーパーモデル、ベルーシュカ・フォン・レーンドルフがドリアン・グレイを演じ、「去年マリエンバートで」のデルフィーヌ・セイリグ、「アル中女の肖像」のタベア・ブルーメンシャインが共演。日本では2023年8月に劇場初公開。
ネット上の声
- 実験的映像
- ハイコンテキストすぎるインテリ映画
- 理解が追いつかない
- タイトルなし
ヒューマンドラマ
- 製作年1984年
- 製作国ドイツ
- 時間151分
- 監督ウルリケ・オッティンガー
- 主演ヴェルシュカ・フォン・レーエンドルフ
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ネット上の声
- どこかで行われている外国人のパーティという体でラテンアメリカの民族音楽が延々と繰
- 無音のタイトル、主人公についての噂話から、主人公の名前が呼ばれた瞬間に音楽が鳴り
- 『インディア・ソング』→『ヴェネツィア時代の彼女の名前』で音と画の剥離により鑑賞
- 映像と音の画面内外の区分けがより明確になされている分、ゴダールとの対談で彼女が言
ヒューマンドラマ
- 製作年1976年
- 製作国フランス
- 時間91分
- 監督マルグリット・デュラス
- 主演デルフィーヌ・セイリグ