54年6月にニュージーランドで起きた実際の事件に材を取り、多感な二人の少女が、殺人の凶行に駆り立てられるまでを追った異色の心理ドラマ。思春期の少女特有の純粋さと残酷さを描くヴィヴィッドな演出と、少女たちが夢見る幻想世界を表現する斬新なヴィジュアル・センスが見もの。監督は「ブレインデッド」の奇才ピーター・ジャクソン。製作は「ブレインデッド」ほか、彼の前2作でもジャクソンとコンビを組んだジム・ブース、エクゼクティヴ・プロデューサーはハンノー・フス。脚本はジャクソンとテレビ映画出身で89年以来彼とパートナーを組むフランシス・ウォルシュの共同。撮影のアルン・ボリンガー、音楽のピーター・ダセント、編集のジェイミー・セルカークら、ジャクソン作品の常連組のほか、ヴィジュアル・エフェクトをW.E.T.A.、美術をグラント・メイジャーがそれぞれ担当。主演の少女2人には新人のメラニー・リンスキーとケイト・ウィンスレットがそれぞれ起用された。劇中歌として、50年代の人気歌手マリオ・ランザの『フニクリ・フニクラ』やプッチーニの『蝶々夫人』が使われるなど音楽的に多彩な内容となっている。ちなみにモデルとなった2人は現在社会復帰しており、ポウリーンはオークランドの書店に勤務し、ジュリエットは英国に戻った後アン・ペリーの名前で作家になったと報じられている。
ネット上の声
- ニュージーランドの地方都市を舞台に、ポーリンとジュリエットという2人の少女の濃密
- ロード・オブ・ザ・リングは観てないけどクレイジー初期三部作大好き!
- 見事な倒置法でラストシーンの衝撃は強烈な印象を残す
- 今年(2023)亡くなった作家アン・ペリーを追悼して
ヒューマンドラマ
- 製作年1994年
- 製作国ニュージーランド,アメリカ
- 時間100分
- 監督ピーター・ジャクソン
- 主演メラニー・リンスキー