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現代イラン、一つの嘘が引き起こす夫婦の断絶と家族の崩壊。これは、愛と道徳を巡る法廷サスペンス。
舞台は現代のテヘラン。妻シミンは娘の将来のため国外移住を望むが、夫ナデルはアルツハイマー病の父の介護を理由に反対。二人の対立は裁判所での離婚調停へ。そんな中、ナデルが父の介護のために雇った女性との間に、ある事件が発生。一つの些細な嘘が、二つの家族を巻き込み、宗教や階級の問題を浮き彫りにする深刻な対立へと発展。それぞれの正義がぶつかり合う時、彼らが下す「決断」とは。観る者の倫理観を激しく揺さぶる、息詰まる人間ドラマの傑作。
ネット上の声
- 傑作と聞いて鑑賞。一つの嘘がどんどん話をこじらせていく展開に息を飲んだ。誰が正しくて誰が悪いのか、最後まで分からなくて考えさせられる。イラン映画すごい。
- ドキュメンタリーみたいだった。登場人物みんなの気持ちが痛いほど伝わってきて、胸が苦しくなった。
- すごくよく出来た映画だと思うけど、観終わった後どっと疲れた…。救いがない感じがちょっとしんどいかも。
- イランの宗教観が背景にあるけど、家族や介護の問題は万国共通。大人の嘘に挟まれる娘の視線が突き刺さる。後味がずっしり。
ヒューマンドラマ
- 製作年2011年
- 製作国イラン・イスラム
- 時間123分
- 監督アスガー・ファルハディ
- 主演レイラ・ハタミ
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楽しいはずの休暇が一転、浜辺から一人の女性が消えた。些細な嘘が招く、疑心暗鬼の心理サスペンス。
現代イラン、カスピ海沿岸の別荘。テヘランから来た友人グループの数日間のバカンス。その中に、友人の一人セピデーが、離婚した友人のためにと誘ったエリという女性の姿。和やかな雰囲気の中、子供たちの面倒を見ていたエリが、浜辺から忽然と姿を消す。彼女はどこへ行ったのか。捜索が始まるも、誰もエリの素性を詳しく知らないという事実。保身のための些細な嘘が、やがて取り返しのつかない疑心暗鬼と対立を生み出していく。そして、エリの婚約者を名乗る男の登場が、彼らを究極の選択へと追い込む。
ネット上の声
- 前半は3組の家族とエリとのワイワイした描写が主で、中盤からは突如消えた彼女はどこ
- 女性の失踪をめぐって人間の複雑な内面が暴かれるヒューマン・ミステリ...
- 欧米映画の “毒” を気付かせてくれる。
- 不思議すぎて理解の範疇を超えました^^;
ヒューマンドラマ
- 製作年2009年
- 製作国イラン・イスラム
- 時間116分
- 監督アスガー・ファルハディ
- 主演ゴルシフテ・ファラハニ
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「別離」「ある過去の行方」などで知られるイランの名匠アスガー・ファルハディ監督が手がけ、2016年・第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で男優賞と脚本賞を受賞、第89回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞したサスペンスドラマ。小さな劇団に所属し、作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演している役者の夫婦。ある日、引っ越したばかりの自宅で夫が不在中に、妻が何者かに襲われる。事件が表ざたになることを嫌がり、警察へ通報しようとしない妻に業を煮やした夫は、独自に犯人を探し始めるが……。劇中で描かれる演劇と夫による犯人探し、そして夫婦の感情のズレを絡めながら、思いがけない方向へと転がっていく物語を描く。
ネット上の声
- 仲の良い夫婦がやむを得ない事情から新居へ引っ越しをする
- 外国向け平和なイランで演出成功した底の浅い
- 崩壊する家・家庭。偽物の夫婦を演じ続ける
- 時流だけでなかったアカデミー外国語映画賞
ヒューマンドラマ、 サスペンス
- 製作年2016年
- 製作国イラン・イスラム,フランス
- 時間124分
- 監督アスガー・ファルハディ
- 主演シャハブ・ホセイニ
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「フィンランド映画祭2021」(21年11月13~19日/ユーロスペース)上映作品。「EUフィルムデーズ2024」(24年12月14~27日=東京・シアター・イメージフォーラム)上映作品。
ネット上の声
- ラストシーンの美しさが半端じゃない…
- 優しい父母に愛しい妹、温かな隣人たち…たとえ思い出補正が掛かっていても構わない
- ヨーロッパ映画を作るのに、もはや「難民問題」を避けては通れまい
- 暗闇の暗さが明るい場所をより明るく感じさせるっていうかね……
ヒューマンドラマ
- 製作年2020年
- 製作国フィンランド
- 時間82分
- 監督ハミー・ラメザン
- 主演アラン=シーナ・ケシュヴァリ